大学入試では、総合型選抜(AO入試)や学校推薦型選抜(推薦入試)など、教科の学力試験以外での選抜の定員が増えています。高校時代にどんな活動をしてきたかを説明することが求められます。書類や面接で「アピールするため」に、部活や生徒会でリーダーになったり、課外活動をしたり、ボランティア活動をすることについて、高校生はどう思っているのでしょうか。高校生に意見を寄せてもらいました。(野村麻里子)

総合型選抜入試(AO入試)は、ペーパーテストでは測れない個人の特性や学部学科への適性、入学後の意欲などを見て合否を判定する試験です。学校推薦型選抜(推薦入試)は高校時代の成績や部活などの実績を重視します。

部活、委員会、課外活動……何のためにやるの?(イラスト=高校生記者・ひなたさん)  

どちらも自分がどういう人間で、何を考え、どんなことをしてきたかを明確に説明できることが求められます。「自分が何をしてきたか」アピールするには、書類に書けるような実績をそのために作ろうとする高校生たちがいるようです。

生徒会長や部長、課外活動でイベントを企画したりボランティアに参加したり……どれも素晴らしいことですが、「入試対策のため」にこうした活動を行うことについて「賛成」「反対」両方の声が上がりました。

【賛成・問題なし派】きちんと活動すれば誰にも迷惑はかからない

まずは「賛成」「問題ない」という意見から紹介します。

受験対策目的で始めたものの、やってみて新しい学びがあって役立ったといった「よいきっかけになった」からという理由や、きっかけはなんであれ一生懸命やればだれにも迷惑をかけていないという声が上がりました。

やりたいことを見つける手段になった

全然ありだと思います!

私は実際にAO・推薦入試に挑戦している身です。正直、最初は受験のための活動でした。ですが、「なぜ活動を始めたのか」「そこから何を学んだのか」「大学に入学してから何をさらに深めたいのか」と考えるようになり、将来やりたいことを見つける手段の1つになりました。(ほなみ=3年)

一生懸命やれば問題なし

私は特に問題ないと思います。私の周りにも推薦のためにボランティア活動などをしてる友達がいます。その子は活動に一生懸命取り組んでいるし、それなりにやりがいがあると言っていました。

本人のやる気があって、その活動を全うするのであれば、誰にも迷惑はかからない。人の役に立つかもしれないのでいいと思います。(ちーちゃん=3年)

一生懸命ボランティアすればOK?

好印象を与える、意欲を持ってやれば良い

とてもいいことだと思います。なぜなら、生徒会長や部長をやったり、課外活動をしたり、ボランティアをしたことは相手に好印象を与えるからです。

しかし、ただやるだけではいけないと思います。どれをやったにしても自分から行動する意欲を持ち、しっかり一つ一つ活動しなければアピールしても役に立ちません。不真面目にやっていれば、面接官にそれがバレます。バレなかったとしても合格した後バレやすいしそれが伝わりやすいです。(リリィ・アイリス=3年)