運動部、文化部、たくさんの部活があります。入部すると身につく力やその部活でしか体験できないことがいっぱい。今回は高校生記者のはてなさんに「書道部」の10の魅力を写真をまじえて教えてもらいました。

字がきれいになる

上下左右のバランスや「とめ」「はね」「転折」、重心、空間などの形、そして線質を意識した練習をするので、字がきれいになります。私の所属する部では、毛筆だけでなく硬筆もやっていて、普段字を書く際にも役立ちます。

文化祭のしおり販売では、頼まれた任意の文字をその場で書く

自分と向き合える

自分のその時の気持ちが正直に文字に出ます。イライラしたり落ち込んだり、迷いがあると、落ち着いた字は書けません。そういった気持ちを整理しながら、自分が納得いくまで書いていくことで、自分自身を見つめることができ、集中力もつきます。

空気が引き締まる練習中

他国との交流に役立つ

一時期、私は海外に住んでいたのですが、書道は日本文化として関心を集める機会が多いと、肌で感じました。

学校でも、文化祭で字を書いてほしいと頼まれたり、留学生が来た際に書道を体験してもらったり、後述するパフォーマンスを披露したりすることもあります。

この時は留学生の母国語でのネームカードもつけて交流

 

文化系でも体力がつく

私の所属する部では、書道パフォーマンスというものもやっています。音楽に合わせ、ダンスなど体を使った表現も交えながら、大きな紙に、みんなで一つの作品を作り上げていくのです。立ったまま書くので、足やお腹周りが鍛えられます。久しぶりに長時間練習すると、腰が痛くなることもあるくらいです。

書道パフォーマンスのリハーサル風景

得意なことを生かせる

書道パフォーマンスでは、文字の美しさはもちろんですが、言葉や絵・色使いを合わせた紙面構成、そしてダンス・音楽など、いろいろなことが必要になります。書道以外の得意なことや、好きなことを発揮できるチャンスがいっぱいです。

みんなの力が集まってひとつの作品に

ディスカッション力が鍛えられる

パフォーマンスを作り上げていくために、みんなでアイデアを出し合い、じっくり考えます。自分の意思をきちんと伝え、同時に人の話を聞くことが重要に。たとえ意見が割れても、お互い理解し合うことで新しいアイデアが浮かび、より高めていくことができます。

パフォーマンスについて話し合う。ここにかける時間も大切

団結力を感じて活動できる

練習では、当日勝手に体が動くぐらいになるまで、手や体に染み込ませます。また、一人の作品と違い、自分だけ上手に書ければよいわけではなく、みんなとのバランスが不可欠です。コミュニケーションがパフォーマンスの質の要になり、自然と団結力が高まります。

本番前の気合い入れ

舞台に立つ度胸がつく

本番のパフォーマンスが始まれば、たとえハプニングが起きても止まることはできません。場合によっては、力の入れ具合や運筆の速度を変えるなどの臨機応変な対応が必要になってくることもあります。経験を重ねることで、人前での緊張も減ります。

音楽が止まってしまいヒヤリとしたことも

「一期一会」の達成感がある

見てくださっている方々が楽しめるように、自分たちの想いが届くように、気持ちを込めてパフォーマンスをします。同じパフォーマンスを行っても、同じ作品にはなりません。だからこそ、その一度に全力を注ぎます。

作品掲揚。この数分間に今までの全てを

みんなでやるから楽しい!

一人での作品制作も魅力がありますが、その基礎があって成り立つ書道パフォーマンスは、また別の魅力で溢れています。多岐にわたる力がつきます。そして、濃い時間を一緒に過ごした先輩や仲間との打ち上げは格別です。(高校生記者・はてな=2年)

文化祭後のお好み焼き屋での1枚