2021年度入試で人気の出そうな大学は―。リクルート進学総研(小林浩所長)は2020年7月16日、高校3年生が志願したい大学などを探ったランキング「進学ブランド力調査2020」を公表した。関東は明治大、関西は関西大、東海は名城大が1位だった。

2021年度入試で人気の出そうな大学は―。リクルート進学総研(小林浩所長)は2020年7月16日、高校3年生が志願したい大学などを探ったランキング「進学ブランド力調査2020」を公表した。関東は明治大、関西は関西大、東海は名城大が1位だった。

調査は今年で13回目。高校3年生約12万人に調査票を送り、4月の回答期間に1万9050人(15.9%)から回答があった。大学進学希望者1万6718人の回答を地域ごとに集計した。「志願したい大学」は4校まで選んでもらった。定員の多い大学がランキング上位に入りやすく、難易度が非常に高い大学は入りにくい傾向があるという。

関東1位は明治大、2位早稲田大、3位青山学院大

関東の高校生の志願度1位は4年ぶりに明治大が入った。昨年まで3年連続1位だった早稲田大は2位だった。3位は青山学院大、4位は立教大でいずれも昨年と同順位。5位に日本大が入った。日本大は、昨年6位で初めてベスト5から外れてたが、今年は順位を戻した。

関東は私立大が上位を占める傾向にある。国立大の最上位は千葉大の11位、公立大の最上位は東京都立大の12位だった。

高校生が志願したい大学を探った「進学ブランド力調査2020」の地域別結果

関西1位は関西大、2位近畿大、3位関西学院大

関西の高校生の志願度1位は13年連続で関西大だった。2位は3年連続で近畿大。3位に関西学院大(昨年6位)が、4位に立命館大(昨年5位)が入った。昨年まで2年連続3位だった公立の大阪市立大は5位だった。国立大では神戸大(7位)や大阪大(9位)が上位に入った。

東海1位は名城大、2位名古屋大、3位中京大

東海の高校生の志願度1位は名城大、2位は国立の名古屋大でいずれも4年連続。3位に中京大(昨年4位)、4位に南山大(昨年4位)が入った。5位は公立の名古屋市立大(昨年7位)。昨年13位だった国立の岐阜大が順位を上げて6位に入った。岐阜大は4月から名古屋大と経営統合している。一方、昨年3位だった国立の静岡大は9位に順位を落とした。

定員厳格化や入試改革の影響も

小林所長によると、受験生の「超安全志向」が調査結果からうかがえるという。難易度が高い大学を志願しようとする高校生が減る傾向にあり、早稲田大が関東の1位を逃したのもその影響という。

また、センター試験の後継として新たに始まる大学入学共通テストについて「対策がしづらい」という不安から、私立大志向の高まりもみられる。小林所長は「新型コロナウイルスの第二波、第三波がきたら共通テストが実施できるのかという不安もある。総合型選抜(AO入試)、学校推薦型選抜などの『年内入試』へのシフトが予想される」と話している。