いよいよ大学受験本番。進路を決める大切な時期に、受験生は学校でどのように過ごしているのだろうか。高校3年生3人に話を聞いた。
Aさん:山口県公立高校3年。私立大学文系に進学予定。
Bさん:岡山県県立高校3年。旧七帝大文系志望。
Cさん:東京都私立高校3年。私立大学文系に進学予定。
放課後は面接練習の声が聞こえてくる
――いまの時期のクラスの雰囲気はどのような感じですか?
A 私のクラスは、進路先が決まっている生徒が半分以上いるので、休み時間も騒がしいことが多いです。センターや一般入試を受ける人がごく僅かで、真面目に勉強している人は数人です。受験生のクラスという雰囲気はあまりありません。クラスの7割ほどは専門学校や、推薦で大学に進学します。指定校推薦が多いです。2割ほどが就職で、残りの1割がセンターや一般入試を受けます。推薦や就職試験で面接が必要な生徒が多いため、放課後などはいろいろな教室から面接練習の声が聞こえてきます。
B 私のクラスでは、授業の間の時間に世界史や日本史の問題を出し合っている人が増えてきました。放課後に自習室に向かったりそのままホームルームで勉強をしたりする人もいます。
クラスの三分の一が遅刻 塾での勉強が中心
C もうすぐ授業が終わるというのもあって、クラスの三分の一くらいは遅刻して来ています。夏休み直前には、すでに四分の一くらいは遅刻していたような気がします。11月になってまた増えました。朝は、早く来た人は、静かにクラスで勉強していますが、昼休みは勉強をしている人もいれば、喋っている人もいます。
――そうなんですね。学校よりも予備校や個人の学習を優先したいということなのでしょうか?
C 家庭科、保健、現代社会など、多くの人が受験に必要無い科目の授業があるのが大きいと思います。私の学校は受験を見据えた授業(過去問演習など)は少ないので、低学年から塾に通って受験対策をしている人が多く、塾中心の勉強が馴染んでいるのだと思います。
推薦・AO組と一般組とのあつれきはない
――センターや一般入試を受験する人と、すでに進路が決まった人との間の関係は、特に今の時期でもこれまでと変わりませんか?
B AO入試や推薦入試で受かる人もいますが少数派ではあるので、まだ一般入試組と早く進路が決まった人との間での軋轢はないと思います。
A 変わらない人もいれば変わる人もいます。休み時間、授業中問わずずっと過去問などを一人で黙々と解いている人もいますし、勉強はあくまで家でして、これまで通り休み時間は友人とのお喋りを楽しんでいる人もいます。また、既に進路先が決まっている人がもうすぐ面接の試験がある人に練習を手伝っている姿など休み時間に見たりします。
C 私の学校も、一般の人とその他の人の間の人間関係やクラスの雰囲気は変わらないままのことが多いです。