2年生の頃のソフトボール部の試合での思い出です。7回裏の2アウト、走者二塁で3点を追う他校との最終戦での出来事でした。
我がソフトボールチームが望みを託したバッターは、難しい体勢から内野安打を放ち、皆がその行方を見守りました。一塁へ真っすぐに走り込む彼女と相手の送球のどちらが先かという、きわどい勝負に見えました。
コーチの一言でチームが目覚めた
しかし一塁目前で走者の前に転がってきた球を、彼女がヒョイとかわし走り抜けた瞬間、「アウト!」の声。「まさか!審判の判断ミス?」とチームの雰囲気が一瞬怒りに転じました。
判定は守備妨害。退場を恐れて誰も抗議出来ない我慢の時間がしばらく続く中、「カッコ悪い終わり方はするな」と放たれたコーチの一言がチームを目覚めさせました。
気持ちを仕切りなおし一丸となった私達は、相手を追加点無しに抑え8回裏の3点ホームラン、9回裏のさよならヒットというかつてない爆発力で7-6の逆転勝利を収めました。最悪の苦味が最高のご馳走になった、忘れられない試合となりました。(Mana・3年)