やり過ぎで生活困難

世界保健機関(WHO)総会は、インターネットを通じたオンラインゲームやテレビゲームのやり過ぎで日常生活が困難になる「ゲーム障害」を新たな依存症として認定した「国際疾病分類」最新版を承認した。アルコールやギャンブルなどの依存症と並んで治療が必要な疾病となる。

新疾病分類は2022年1月から施行され、世界中の医療関係者が診断、統計調査などで使用する。

ゲーム障害は、ゲームをしたい衝動が抑えられず、日常生活よりゲームを優先、健康を損なうなどの問題が起きてもやめられない特徴があると定義された。家族や社会、学業、仕事に重大な支障が生じ、こうした症状が少なくとも12カ月続いている場合に診断できる。

世界各地で問題に

スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、世界各地でゲーム依存が広がり、睡眠障害などの例が報告されるなど問題化。日本では中高生の7人に1人が病的なネット依存を疑われるが、ゲーム障害の十分な実態調査は進んでいない。

WHOの正式認定を受け、ゲーム業界では利用時間を自主規制する動きがある一方、「依存症とする十分な証拠はない」などとして「病気」扱いに反発も出ている。