志望校に合格できるだろうか。受験生の誰もがもつ不安をどう乗り越えればよいのでしょうか。地方の高校生の大学進学を応援する東京大学の学生団体「FairWind」に所属する石山幸秀さん(理科一類1年、新潟・高田高校出身)から高校生へのアドバイスを紹介します。

自分は合格できるか…何度も不安に

今回は、高校時代の不安とその解消法についてアドバイスできればと思います。

高校時代は、いろいろなことに不安を持ちますよね。

中でもみなさんが不安になるのは志望校に合格できるか、ということでしょうか。模試の判定が悪かった、友達が自分よりいい点を取っていた、不安になるきっかけはたくさんあります。そこで、今回は僕がしていた不安解消法を紹介したいと思います。

僕の出身高校はそれほどレベルの高くない学校で、3年生の時に進路資料を確認したところ、過去8年間の東大現役合格者は1名、浪人生でも合格者は少ないという状況でした。とても優秀な先輩方でも不合格になるのを見て、自分は合格できるのかと僕自身、何度も不安になりました。

ノートとシャーペンの芯ケースを貯めて自信に

そんな不安に襲われた時、僕がしていたのは「自分が前進していると確認する」ことでした。

具体的には、自分が使い終わったノートやシャーペンの芯ケースを貯めておき、自分がどれだけたくさん使ってきたかを可視化していました。そうすることで、不安に襲われた時も「自分はこれだけ頑張ってきたんだ」という自信が生まれますし、「この努力を無駄にしたくない!」という前向きな気持ちにもなれます。

ここで注意してほしいのは、努力を可視化するにはノートのように「増えつづける」ものの方がいいということです。例えば、模試の判定も努力を可視化するものではありますが、良い時も悪い時もあり、常に自分の不安を解消してくれるものではありません(むしろ不安をあおることが多いです)。

誰もが不安、大事なのは負けないこと

これに対し、「増え続ける」ものであれば、たとえ一時的に結果がついてこなかったとしても「自分は確実に前に進んでいる」と感じられ、不安を解消してくれるはずです!

受験には誰もが不安を感じます。大事なのは、不安にならないことではなく、不安を感じても負けないことだと思います。ぜひ、自分なりの不安解消法を身につけ、受験を乗り切ってください! 応援しています。

FairWindは東京大学の学生がつくる団体。地方と都会の教育格差の解消をめざして、東大生と地方の高校生との交流などの活動をしている。8月7・8日の東京大学のオープンキャンパスにも出展予定。