冬の都大路42.195㌔を7人で駆け抜ける全国高校駅伝競走大会(男子)に、九州学院が9年連続32 度目の出場を決めた。昨年まで、2年連続3位を含め6年連続入賞。中学時代は無名だった選手たちの快走に注目が集まっている。 (文・写真 南隆洋)

10月27日の熊本県大会は、主将で全国高校総体(インターハイ)5000㍍9位の内田翼(3年)=熊本・岱明中出身、副将の中神恒也 (3年)=同・人吉二中出身=が共にけがで欠場という苦しい編成。そうした中で、4人が区間トップで走り切り、2時間7分24秒のタイムをはじき出した。全国大会出場校中9位の予選記録だ。「信じてやってきたことが間違いなかった。成長できた」とアンカー森下史崇(1年)=熊本・不知火中出身=は勝利の感触を確かめた。

禿雄進監督(54)は言う。「試合は自分一人で走る。陰日なたなく、目標に向かい一生懸命に努力し、自立していくことが自信となり勝利につながる。日々の規則正しい生活、学習意欲が競技者としての高いパフォーマンスを生み出す。24時間全てがトレーニングだ」

 

学校のトラックは1周約330㍍。練習の初めと終わりに、部員全員がほうきで全走路を掃き清める。練習は始業前に2時間、放課後に3時間余り。ハードな内容を週2回程度織り交ぜながら、ジョギングとストレッチ、補強運動を積み重ねる毎日。とりわけ、「肩甲骨と骨盤との連動」で推進力を生み出すフォームづくりと体幹の強化には、さまざまなメニューが用意されており、入念に取り組んでいる。

足のけがで走れない中で、「上半身と体幹の強化をしてきた」という内田主将は11月初旬にほぼ回復。「全国へ向けて全員で気持ちを高め、7年連続入賞を」と意気込んだ。

チームデータ

 1916 年創部。部員42 人(うち長距離30 人)。全国高校駅伝初出場は1966 年。これまで31 回出場し、準優勝(01 年)を含め入賞14 回。50年のインターハイでは総合優勝を果たしている。

大会データ

 男子第63 回 女子第24 回 全国高校駅伝競走大会(12 月23 日 京都市西京極総合運動公園陸上競技場発着)