「部活の後輩とどのように関わればいいかわからない……」という悩みを持っている人は多いだろう。私は「後輩との関わり方」とはつまり「信頼関係の築き方」だと考えている。茶道部部長として1年間後輩と関わるうえで気づいた信頼関係の築き方を3つにまとめてみた。
1.後輩には敬意を払う
私が下級生の時、普段の行いが良くない先輩や、「下級生だから」という理由で物事を制限してくる先輩はどうも好きになれなかった経験がある。そのため、後輩と関わる時には必ず「1人の立派な人間」として対応するようにしていた。信頼関係を築くうえで大切なことだと感じている。
2.一方的にならない
後輩が成長過程で壁に直面した時、後輩自身の考えや意見を言わせて話し合っていた。続けていくうちに、私を信頼してくれるようになった。自分が後輩としっかり向き合っている姿勢を伝えるのは大切だが、自分の考えを聞かせているだけでは、その姿勢は伝わりにくいだろう。
3 .自分の身の上話を後輩に言ってみる
部長に就任するまで1度も話したことの無い、とても無口な後輩には、自分から身の上話を話すようにした。最初は短めにして徐々に時間を増やした。すると、思いのほか、早く心を開いてくれるようになった。
身の上話は、信頼している人にしか行わないものだと思う。そのため、「自分が信頼していることを伝える」には、とても良いメッセージになる。しかし、最初に長々と話してしまうと逆効果になりかねないので注意したい。
部活が異なれば考え方も異なることもあるかもしれないが、ぜひ試してもらいたい。
最後に私がこの1年間大切にしてきた、山本五十六さんの言葉を紹介したい。後輩との関わり方で悩んだ時の教科書となるだろう。
『やってみせ、言って聞かせて、させてみて誉めてやらねばひとは動かず
話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば人は育たず
やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば人は実らず 山本五十六』(高橋宗生・3年)