【高校生ギャラリー書道】「呉譲之百印」

仙台育英学園高校(宮城)小倉風羽さん(2年、書道部副部長(宮城野校舎担当))
(第27回国際高校生選抜書展・個人の部文部科学大臣賞)

――どんな作品なの?

中国の古典から、呉譲之の篆刻(てんこく)作品を100印選び、できるだけ本物そっくりに作る「摹刻(もこく)」作品です。先輩が趙之謙の印を100印刻し、本来の表現である白地の紙に朱の印泥で押印した作品が、昨年度の国際高校生選抜書展で大賞を受賞したことに感銘を受け、私も百印を刻してみたいと目標を定めました。さらに新しい表現を意識し、白の全紙と黒の全紙を貼り合わせ、白紙には朱印、黒紙には朱印で押印した後に金箔(きんぱく)を貼る技法を施しました。難しかった点は白紙と黒紙の貼り合わせた所に段差ができるため、ひと工夫を施しました。作品を見てくれる方々が「面白い」と興味をそそられるような作品を目指しました。

――良い作品を作るこつは?

作者自らが制作に楽しさとワクワク感を持ち、制作を心から楽しむことが良い作品を作るためのこつだと思います。私も来年度、さらに面白い作品を目指しますので、皆さん楽しみましょう。