生理痛はどれくらいまで我慢する? みんなの経血の量はどれくらい? 友達同
士ではちょっと話しづらい生理の話。正しい月経や生理痛について、産婦人科医の
西山紘子先生に話を聞いた。(山口佳子)
月経周期に異常はないか
卵子のベッドとも呼ばれる子宮の内膜は、ホルモンの影響を受けて一定の周期で厚くなる。ある程度の厚さになっても妊娠しなかった場合、内膜が剝がれて血液と一緒に体外に出る。これが、生理(医学的には「月経」)だ。
正常な月経の目安を知ろう(図参照)。特に高校生が気を付けたいのは月経周期だ。3カ月以上生理の来ないことが2、3回続く場合、うまく排卵ができていない可能性がある。生理と生理の間が2週間以下の短い周期が1、2回続く場合も、うまく排卵ができていない、子宮からの不正出血などが疑われる。
どちらも、原因としてはストレスやダイエット、過剰な運動などでホルモンバランスが崩れたことが考えられるが、時には、病気や妊娠が隠れている場合もあるので、すぐに専門医を受診しよう。また、高校生になってもまだ生理が始まっていない人も病気の可能性があるので、すぐに専門医に相談したい。
経血の量をチェック
出血量が多すぎる場合も要注意だ。普通の日の昼用ナプキンが、1~2時間で真っ赤になるのが続くようなら、専門医に診てもらおう。一方、血液の色や塊は、正常月経の経血量ならあまり神経質になる必要はない。
また、日常生活に支障が出るほどの生理痛なら、ちゅうちょせずに薬を服用しよう。市販の鎮痛剤で十分だが、効かない場合は痛みに応じた薬が婦人科で処方してもらえる。「これから痛くなりそうだなと思った時、少し前倒しで飲むとよく効きます」
用法を守って飲めば安全なので、快適に過ごせるよう上手に活用するのがお勧めだ。
ひどい痛みに病気が潜む
今つらいと思っている生理痛も、年齢を重ねるごとに楽になることが多い。一方、ひどい生理痛が20代になっても続くようなら、産婦人科医を受診した方がいいことを覚えておこう。子宮内膜症などの病気が潜んでいる可能性もある。「20歳を過ぎたら、子宮がん検診を受けることも忘れないで」
婦人科というと少し敷居が高い気もするが「高校生でも気になる症状があれば気軽に相談してほしい」と話す。近所のレディースクリニックや医院を探そう。
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西山紘子先生(東京都済生会中央病院)
にしやま・ひろこ 慶應義塾大学医学部・大学院博士課程修了(医学博士)。日本産科婦人科学会専門医。