「先生、本気で教える気があります!?」。今回、高校生新聞編集部に集まってもらったのは、学校の授業に怒りをおぼえる3人の高校生。彼女たちの考える良い授業と悪い授業とは?早速、意見を耳を傾けることにしてみよう。(構成・山川俊行)
教科書を読むだけの授業は睡眠導入剤⁉
――今回聞きたいのが、良い授業と悪い授業です。まずは、みなさんの考える悪い授業とは?
A:先生が一人で喋ってる授業です。
B:教科書を読むだけの。
――質問とか発言の機会を与えない授業ということ?
B:読めばわかることしか言わないんです。眠くなります。
C:読むだけの授業、わかります。あとで読めばいいや、と思ってしまって、余計に眠たくなるというか。
――いまだにそんな先生が……。
A:私の学校は、「アクティブラーニング」(一方的に授業を聞くのではなく、学習者が参加する学び方)を積極的に取り入れてるんですけど、逆に自分で考える時間や、ノートをとる時間が減ってキツいです。
B:たしかに。発展問題ばっかりの数学が辛い。
A:ちなみに化学だと、「すぐに隣の人と話して」と言われるので、自分で問題を読む時間すらないこともあります。問題の意味を理解する前に始められると、考えがまとまらないので大変です。
先生こそ授業を楽しんでいてほしい!
――では反対に、良い授業を聞きましょう!
A:聞いていて飽きなくて、自然と内容が入ってくる授業が好きです!
――具体的に先生はどんな工夫をしていますか?
A:授業の内容に関わる資料を持ってきて見せてくれます。
――例えば何の科目で、何の資料を持って来てくれましたか?
A:世界史の授業で、イスラム教についての本、中世ヨーロッパを表した仕掛け絵本などを。パッと書名が出ないのですが、他にもいろいろ持ってきてくれました。
B:ハーバード大学のマイケル・サンデル教授がやっていた、倫理の授業の映像はおもしろかったです。
――Cさんは、「こんな授業が良かった!」というのはありますか?
C:NHKスペシャルがおもしろかったです!授業で映像が流れるときは、みんな内職しているんですが、それには食い入って観ていました。
――どんな内容だったか覚えてますか?
C:三国志がテーマだったような気がします。「その時歴史が動いた」だったような。やっぱり、先生がその教科のことを好きなんだと伝わってくる授業は好きです。自然と工夫されている気がします!
――どういうところから伝わりますか?
C:わかりやすいところだと知識量です。他にはその教科のことが苦手な生徒への対応だと思います。
A:やっぱり生徒が理解しているかどうかを確認しながら進めてほしいです。
B:賛成です。
C:無理のある量の課題をやめてほしいというのと、クラスの中での学力の幅をわかってほしいです。
B:あと笑顔で楽しそうな感じで教えてほしいです。