全国から選ばれた文化部の高校生が集う第42回全国高校総合文化祭「2018信州総文祭」が8月、長野県内で行われた。郷土芸能部門で優秀賞の飛龍高校(静岡)和太鼓部は、国立劇場(東京)の「優秀校東京公演」にも参加した。(文・写真 中田宗孝、幡原裕治)

迫力ある和太鼓で会場を沸かせた
 
 
激しい打ち鳴らしで魅せた

飛龍高校は、同部オリジナル曲「無限」を演奏した。一番大きい大太鼓の太い音色が響き、曲がゆったりと始まり、長胴太鼓や締太鼓といった太鼓それぞれの音のテンポ、激しさが徐々に増していく。ラスト1分は、一糸乱れぬ激しい打ち鳴らしで会場を沸かせた。

ばちを高らかに掲げる部員たち

改善点を積極的に話し合い

校内外で年間約120の公演を行う中、昨年9月から今回の楽曲の練習に毎日取り組んできた。奏者同士の音が合わないと感じた時は、基礎練習に立ち返るという。「『一、ドン、二、ドン……』という『一発打ち』と呼ばれる基礎練習を100回繰り返して音をそろえていきます」(部長の鈴木颯太君・3年)。演奏の改善点に気がつけば、演奏する太鼓のパートを越えて部員たちで積極的に意見を交わした。副部長の勝亦青空君(3年)は、「それによって奏者一人一人ではなく、部全体のレベルアップにつながりました。本番でも音と気持ちが一つなった演奏になった」と、部員主体の練習の成果を話した。

部長の鈴木君(左)と副部長の勝亦君