高校生に知ってほしい、正しい勉強方法の基本について、家庭教師や塾経営を経て参考書などを多数執筆している船登惟希さんに教えてもらった。(安永美穂)

Q. 成績アップにつながる定期テストの復習法は?

 

A. 難易度の高い勉強法で、できるだけ負荷をかけて。

解けなかった問題の類題も解き直す

定期テストを受けっぱなしにしている人は、成績がなかなか伸びません。必ず復習して理解が浅いところを見つけるとともに、自分の勉強方法が正しかったかどうかを振り返りましょう。

テストでわからなかった問題があれば問題用紙に印をつけておき、2~3日以内に復習しましょう。その問題だけではなく問題集の類題も解き直し、なぜその答えになるのかを人に説明できるようになるまで理解して、何も見ずに解けるようにします。入試には定期テストと全く同じ問題は出ないので、「テストに出た問題を通して、苦手な分野全体を強化する」という意識を持つことが重要です。

勉強方法の振り返りも重要

テストが返却されたら、「覚えるべきことはちゃんと定着したか」「なぜその解き方になるのかを理解できているか」を確認して、自分の勉強方法が効果的なものになっているかを振り返りましょう。

例えば、英単語を見て日本語の意味を思い浮かべるという難易度の低い方法で勉強しているだけでは、英単語を書かせるタイプの問題には対応できません。この場合、日本語の意味を見て英単語を書くという難易度の高い勉強方法に変えると、成績の伸びにつながっていきます。勉強方法を改善する必要があると感じたときは、できるだけ負荷をかけることを意識し、テスト形式で難易度の高い勉強方法を取り入れるようにしましょう。

船登惟希(ふなと・よしあき)  東京大学理学部化学科卒業。学習参考書などを多数執筆。著書に「高校一冊目の参考書」(KADOKAWA)、「高校の勉強のトリセツ」(学研プラス)など。