リクルート進学総研(小林浩所長)が高校3年生に「志願したい大学」などを尋ねて順位づけした「進学ブランド力調査2018」のうち関東の生徒に人気だった20校を紹介する。(順位表は記事本文の後で掲載)
「志願したい大学」は、関東の全ての国公私立大学と関東外の一部の大学を含む一覧から4校まで選んでもらった。調査では受験生が現実的に志願を考えている大学を探ろうとしており、入試の難易度や大学の規模なども結果に影響するという。
関東は私立志向、今年も変わらず
1位に入ったのは昨年に続き、早稲田大学。2位の明治大学、3位の青山学院大学、4位の日本大学も昨年と同順位だった。慶應義塾大が早稲田大より順位が低いのは「規模(の差がある)ことに加え、慶應義塾大は敷居の高いイメージをもつ受験生がいる」(小林所長)ためとみられる。関東は、私立大学志向が強いのも毎年の傾向。小林浩所長は「関東は私立大学が多く、学部・学科も揃っている」と理由を分析する。
国立の中では千葉大が1位
国立大で最上位に入ったのは11位の千葉大学、20位までに筑波大学と横浜国立大学が入った。公立大学では首都大学東京がただ1校、20位以内に入った。東京大や東京工業大、一橋大などの最難関大が上位に入らないのは、難しさゆえに「志願したい大学」に入らないため。千葉大は例年国立大の上位に入っており、16年に国際教養学部を新設したことも志願度を高まる要因になっているとみられる。
筑波大、芝浦工業大など順位を上げる
昨年に比べ順位を上げたのは、筑波大学(19→13位)、駒澤大学(20→15位)、専修大学(22→17位)、芝浦工業大学(29→19位)。小林所長は、「(国の政策で)私立大学の定員超過が抑制されており、上位大学に入るのが難しくなっている。その影響でいわゆる「MARCH」「日東駒専」と呼ばれる大学の志願度が上がっている」と話す。芝浦工業大は、国からスーパーグローバル大学に指定されたり、建築学部を新設したりしていることが志願をよんでいるようだという。
調査は今回で11回目。高校3年生9万4千人に調査票を郵送し、4月上旬から5月上旬の調査期間に8439人(9%)から回答があった。このうち大学進学希望者7488人の回答を関東・東海・関西の地域ごとに集計した。
高校生が志願したい大学ランキング
(リクルート進学総研「進学ブランド力調査2018」による)
大学名の前の※は国立大、◎は公立大、無印は私立大
1位 早稲田大学 12.0
2位 明治大学 11.6
3位 青山学院大学 10.2
4位 日本大学 8.8
5位 立教大学 7.7
6位 法政大学 7.3
7位 慶應義塾大学 6.5
8位 中央大学 5.9
9位 上智大学 5.0
10位 東洋大学 4.6
11位 ※千葉大学 3.9
12位 東京理科大学 3.7
13位 ※筑波大学 3.4
14位 ◎首都大学東京 3.3
15位 駒澤大学 3.0
16位 学習院大学 2.9
17位 専修大学 2.8
18位 ※横浜国立大学
19位 北里大学 2.6
19位 芝浦工業大学 2.6