「全員がエース」の気持ちで一つになった大阪薫英女学院

男子第65回、女子第26回全国高校駅伝大会が12月21日、西京極陸上競技場(京都)を発着するコースで行われ、男子(7区間42.195キロ)は世羅(広島)が2時間2分39秒で3年ぶり8度目、女子(5区間21.0975キロ)は大阪薫英女学院(大阪)が1時間7分26秒で初の栄冠に輝いた。
(文・写真 中尾義理)

29秒差を挽回

大阪薫英女学院に歓喜の瞬間が訪れた。9度目の全国高校駅伝挑戦で初優勝。右手を突き上げてゴールに飛び込んだ、5区の加賀山恵奈(3年)=大阪・北池田中出身=は「全員が優勝をつかむ気持ちでしたが、今はまだ信じられません」と声を弾ませた。

1区を託された嵯峨山佳菜未(1年)=兵庫・塩瀬中出身=が、先輩たちからの「弱気になるな」とのエールに区間2位の快走で応えた。
 続く2区は昨年8月のユース五輪3000メートルでアフリカ勢らを抑えて優勝した高松望ムセンビ(2年)=大阪・大阪薫英女学院中出身。プラン通りに首位に立ったが、区間後半で立命館宇治(京都)に逆転を許した。

挽回を課された3区。5区加賀山の双子の姉・実里(3年)=同・北池田中出身=が懸命に追ったが、首位との差は29秒に開いた。それでも安田功監督には勝算があった。4区の前田梨乃(2年)=大阪・東雲中出身=は、立命館宇治の4区選手に近畿高校駅伝の同区間対決で29秒差をつけた実績があった。
 前田は経験と自信を胸に差を縮め、3キロ区間の残り500メートルで並び、一歩先に5区の加賀山恵奈へたすきをリレーした。

全員がエース

加賀山恵奈は「今年のチームは、誰かがダメでも総合力がある」と胸を張る。「エース任せにしないチーム」を目指して練習してきたチームにふさわしい、「全員がエース」の初優勝だった。区間6位だった高松は「実力を発揮できたわけじゃない。来年取り返す」と、個人の走りでのリベンジを誓う。安田監督は「初優勝を新たな始まりとして、歴史をつくっていきたい」と宣言。連覇へとたすきをつなぐ。

チームデータ
 全国高校総体(インターハイ)陸上女子400メートルリレー4連覇(1998年〜2001年)、陸上女子総合優勝(99年)など名門校として定着。やり投げでも、2009年に全国制覇する選手を輩出。大阪勢が全国高校駅伝を制したのは、男女を通じて初の快挙。