生徒会役員らが活動の在り方について語り合う第6回全国高校生徒会大会が3月28日から30日まで東京の衆議院第一議員会館で開かれた。高校生と中高一貫校の中学生135人が議論を通じて交流を深めた。

第6回全国高校生徒会大会実行委員長の岩本健吾君

 高校生22人による実行委員会が主催。「大会に参加して満足するのではなく、学校に戻って行動してこそ意味がある」と実行委員長の岩本健吾君(埼玉・開智高校2年)。こうした考えから大会では、広報や渉外、地域貢献といったテーマについて話し合ったうえで、生徒会活動全体に視野を広げ、何が必要かを班ごとに議論した。

これからの生徒会に必要なものについて語り合う参加者たち(3月30日、東京の衆議院第一議員会館)

班ごとの発表では、生徒会活動の問題点を「コミュニケーション不足が原因」ととらえ、「伝える、聞く、確認する、反応するという当たり前のことをきちんとするのが大事」と訴えた班が参加者の投票で1位を獲得した。この班は、生徒にアンケートにとっても思うように回答が集まらなかったり、先生に提案を却下されたりといった、生徒会にありがちな場面を寸劇にして、わかりやすく課題と解決策をアピールしていた。

これからの生徒会に必要なものについて語り合う参加者たち(3月30日、東京の衆議院第一議員会館)

愛知県の海陽中等教育学校4年(高校1年)の中岡定智君は「いろんな考え方の人と話し合えたのがよかった。学校の中では同じような意見になりがちだけだが、意見はいろいろあるのが普通。学校の中の『固定概念』を覆すことが大事だと思いました」と収穫を話した。

第6回全国高校生徒会大会副実行委員長の栗林寿樹君(右)と松林由紀さん

福岡県から参加した安見茜音さん(筑紫女学園高校2年、生徒会長)は「自分たちの活動を客観的に位置づけられ、課題を感じている生徒総会について、どうすればよいものにできるかを考えられた。全国にネットワークが広がったことを生かして福岡にも生徒会の連盟をつくりたい」と意気込んでいた。(学年は開催時)

(文・写真 西 健太郎)