地震大国と呼ばれる日本。首都直下型地震など、大地震が起こることが心配されている。いざというときに焦らないためにも、知っておくべきことは何だろう。災害時に本当に役に立つ技や知恵を発信しているNPO法人プラス・アーツの坂本良子さんに、いざというときのために持ち歩いておいたほうがよいグッズについて聞いた。(文・野口涼、写真・野村麻里子)
災害発生から3日間は待機が原則
災害後は、自宅に帰ろうとする人々で電車・道路が大混乱します。東日本大震災の際は車道まで人があふれ、救急車などの緊急車両が通行できずに大問題になりました。しかも夜、電気が消えてしまった状態では道路がどのような危険な状況になっているかも分かりません。被災後の街は普段通りの街とは違い、危険なところが多く、災害発生から3日間は、今いる場所で待機するのが原則です。そのことを念頭に「ポーチに入れて持ち歩くもの」「学校のロッカーに入れておくもの」を決めていきましょう。
本当に必要なものか見極めよう
このとき大切なのは新聞紙やビニール袋など、ひとつで何通りもの役に立つものを選ぶこと。また「自分にとって本当に必要なもの」を見極めることです。例えば、被災後の家族との連絡をスマートフォンでとると約束しているならモバイルバッテリーがあれば安心ですし、気管が弱い人はマスクが必要ですね。ちなみに私は虫に刺されやすいのでムヒパットを持つようにしています。
持ち歩くのにオススメなグッズ
大判ハンカチ
携帯トイレ
ティッシュ
口腔ケア用ティッシュ
使い捨てカイロ(夏は汗拭きシート)
ビニール袋
レジ袋
すぐに食べられるお菓子など(すぐに食べられるものであれば何でもOK)
モバイルバッテリー
普段自分が飲んでいる薬3日分など
【NPO法人プラス・アーツ】阪神・淡路大震災から11年後の2006年、防災への関心が薄れつつあった神戸で設立。震災時に実際に役立ったもの・ことを伝えるために全国で活動している。