渋井君は左から2人目。現地でできた友人と。ウクライナ人の友人は左から3人目(学校提供)

米国の大学への進学を考えているため、英語の上達などを目的に「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」に挑戦しました。昨年の夏、カナダ・オンタリオ州の自然豊かな環境にある高校「Appleby College(アップルビー カレッジ)」で1カ月間のサマースクールに参加してきました。

ルームメートは中国人

「外国人の友人をいっぱいつくって英語を話せるようになるぞ!」。そう意気込んで日本を出発しましたが、飛行機に乗っていると「英語でうまく話せるかな、友人できるかな」とだんだん不安になってきました。

クラスでの自己紹介は緊張し、うまく伝えることができませんでしたが、先生やクラスメートが優しく聞いてくれたおかげで肩の力が抜けました。生の英語はテレビで聞くのとは違う「存在感」があり、新鮮でした。寮のルームメートは中国人で、すぐに打ち解けて中国語と日本語を教え合いっこしました。

シャイな自分を乗り越えた

授業は失敗から始まりました。クラスには10カ国から人が集まっていたことにまず驚き、次に彼らの積極性におじけづき、そして先生には「シャイな子」と言われました。

英語のクラスでは、広告、詩、スピーチなどに使われているレトリック(表現の技法)を習いました。人前で話す機会が多く苦戦しましたが、先生に「少しシャイじゃなくなったね(笑)」と評価されてうれしかったです。

外国人と仲良くなれた

週末には、ナイアガラの滝の観光やカヤック体験をしたり、近くのスーパーやカフェに行ったりして満喫しました。

そんな中、部屋が隣のウクライナ人で同い年の男の子とだんだんと仲良くなり、よく一緒に行動しました。彼はみんなの前ではふざけていましたが、2人の時は違う一面も見せてくれました。例えば、夜歩けば星空を題材に詩を作ってくれたり、湖畔に行けば青いオンタリオ湖の優雅さに感動して歌い出したり。そんなアーティスティックな一面に刺激を受けました。

ある日の夜、隣の部屋に行くと彼がベッドに横になっていたので、僕も空いていたベッドにごろっとして、話し始めました。家での暮らし、夢、思い出、人生についてなど話し合っていたら止まらなくなっていました。夢中になってしゃべったあの夜の思い出が、一番のお土産(スーベニア)になりました。

留学を終えて、「英語以外の言葉も話せるようになりたい!」と思い始めました。そして、海外の大学に行っても気兼ねなく話せるような友人をつくりたいです。