団体で3年連続42度目のインターハイ出場を決めた諫早農(長崎)ウエイトリフティング部。インターハイでは3度の団体優勝を誇り、五輪選手や日本記録保持者らを輩出している名門だ。自校を会場にしての今大会で、4年ぶり4度目の全国制覇を目指す。
部員は32人で、インターハイには14人が出場する。
練習は放課後2時間。「短時間集中で、疲労をためずに試合で最大限の力を発揮する」(OBの梅崎昭夫監督)。全員での馬跳びとダッシュが日課。瞬発力とバランス感覚を養いながら、個人でスナッチとジャークに1日交代で取り組み、肉体と精神の改造に取り組んでいる。
85㌔級に出場する直塚一考(3年)=長崎・北串中出身=は、1年生の時に比べスナッチで2倍以上、ジャークで1.76倍以上バーベルの重量を増やし、ベスト記録はそれぞれ125㌔と150㌔。3月の全国高校選抜大会では94㌔級で2位。インターハイでは体を絞って85㌔級で「日本一」に挑む。
会場が自校のため、監督らは受け入れ準備に忙しい。そうした中、部員をリードするのは主将の池田裕将(3年)=同・北諫早中出身。「全員が高い目標を持ってやっている。最後まで諦めず、全国制覇を」と引き締める。 上島春喜総監督もOBで、「みんなから応援してもらえるクラブになろう」と言い続けてきた。卒業生が母校に戻り、後輩を育む「恩返しの循環」で成長し続ける選手たち。自校を「日本一の晴れ舞台」にすることが恩返しだ。