ペーパージオラマ部の作品を題材にした切手シートを持つ杉江さん。銀座通郵便局にある作品の前で

東京・大崎高校のペーパージオラマ部が、前回の東京五輪が開かれた1964年の銀座の街なみをジオラマで再現した。作品は、銀座の郵便局に展示され、7月には作品を題材にした切手シートが販売された。

 ケント紙を切り貼りしてジオラマを制作するペーパージオラマ部は、日本で唯一の部活という。作品「紙で再現! GINZA 1964」は、路面電車が走り、和光や三越などが並ぶ。部員が店舗を訪ねて当時の資料を集め、正確に再現した。昨年夏に完成し、年末から銀座通郵便局に展示されると、地元の人から「懐かしい」「細かいところまで再現されていて感動した」といった声が寄せられた。

 高校生の作品が切手になるのは異例だが、地元の商店街が協力し、銀座の老舗が購入を約束してくれたことで実現した。部長の杉江奈美さん(3年)は「ペーパージオラマは根気のいる作業ですが、頑張り通して制作することで成長できます。切手にまでなるとは思いませんでした」と話した。