春の全国高校弓道選抜大会で3位に入った菅谷さん。現在は仲間と共に、団体での関東大会出場を目指す。
弓道を始めたのは中学から。だが、中学時代の弓道に心残りがあった。学習塾の合宿と日程が重なってしまい、出場権を得ていた関東大会を欠場せざるを得なかったのだ。「もう一度、関東大会に出たい」と土浦第二高校でも弓道部に入部。高校から始める部員が多い中、2年生から団体戦のメンバーとしても活躍してきた。
「歴史のある競技でカッコイイし、的に当たったときに感動がある」。弓道の魅力をそう語る。昨年まで顧問だった前野和美先生(現石岡商業高校)は「普段は明るくて元気だけど、的前に入れば真剣。勝つためには一本に根性を入れて射る、芯の強さを持っている」と評している。
部員は現在、男女合わせて34人。普段の練習は放課後の2時間と自主練習で、試合が近ければ土日も弓道場でけいこに励む。菅谷さんは「たくさん矢数をかける(弓を引く)ことも大切ですが、一本一本を集中して射ることが上達への道」という。
菅谷さんにとって、関東大会の次の目標は全国だった。その機会が訪れたのが、3月に岐阜で行われた選抜大会だ。射距離28㍍。弓道はメンタル面の安定が結果に大きく作用する。「本当に緊張した」と言いながらも、予選と準決勝はいずれも4射中3本を的中させて突破。外した時点で競技終了となる決勝でも、6射まで見事に射抜いた。「決勝の後半は、少し気持ちが緩んでしまった」と振り返るが、堂々の3位入賞だった。
弓道を通して得たものはいろいろある。「弓道で得た集中力は、普段の勉強でも生きている。良い仲間もできました」
部としての目下の目標は、7年続いている団体での関東大会出場。その後はインターハイを懸けた県予選も控えている。そのために菅谷さんは、たゆまぬ鍛錬で不動の心を磨き続ける。 (文・写真 小野哲史)
学校紹介
1903年創立。加藤路子校長。生徒数953人。「夢探し! 夢づくり!! そして夢のゴールへ!!!」がスローガン。