私は弓道部に所属しています。部員が多く、とても人気のある部活です。長年受け継がれた伝統を大切に、全国大会に向けてお稽古に取り組んでいます。これから弓道部の魅力をお伝えしたいと思います。(高校生記者・りっつ=2年)
弓道部を写真で紹介
まずは普段の弓道部の様子をお伝えします。
■巻いた藁で射る練習
巻藁(まきわら)を使った練習風景です。藁に向かって専用の矢で射る練習をします。弓道の練習というと、的の前でのお稽古を思い浮かべる人が多いと思いますが、それ以外の練習も積み重ねているんですよ。
■自分にぴったりの弓を探す
弓道ではさまざまな種類、キロ数の弓があります。自分に合った弓を選んで使っています。
■こだわりの矢でウキウキ
私が使用している矢です。羽の種類からシャフトの色まで、全て自分自身で決めたオーダーメードの矢なのです。
■弓を引くのにマストな道具
弓を引くときに使う胸当てと、弽(ゆがけ)。弽は手の形に合ったオーダーメードのものを皆使用しています。右手にはめて、弦から右手親指を保護するために使います。胸当ては、基本的に女子が使用します。
■練習用の道具も大切
練習用具の一つであるゴム弓。座右弓という商品です。ゴム弓の種類は複数あり、それぞれに特徴があります。
■赤、青、黄緑、紫…カラフルな矢
たくさんの種類の、色とりどりの棒たち…。これは、実はカラーの矢なんです。羽やシャフトの種類によって矢飛びが異なるため、皆慎重に選んで購入しています。
■矢が全て中(あた)ると…?
射った矢が全て中ったときの写真です。全て中ることを「皆中(かいちゅう)」と言います。頻繁に皆中する射手はなかなかいないんですよ。
■袴を着てびしっと
弓道といえば袴! ちなみに冬でも袴を着て、寒さに負けず練習に打ち込んでいます。
高校から始めても努力次第で大会メンバーに
次に弓道の魅力についてお話しします。魅力は大きく分けて3つあります。
1つ目は、弓道は高校から始める人がほとんどなので、同じスタートラインから自分の努力次第で大会メンバーになれたり、良い成績を残したりすることができる点です。
弓道は基礎が大切な競技であり、最初から弓と矢を使って射つことはできません。基本の動作である射法八節を覚えたり、ゴム弓という練習用具を使った地道な練習を積み重ねたりすることが、的の前に立って弓を引けるときに結果となって顕著に現れてきます。
スランプに負けない精神力がつく
2つ目は、精神力がつくことです。
弓道は矢を的に向けて放つ競技ですが、必ず中るわけではありません。4本打って1本も中らないということもよくあります。努力してきた分、中らないことがとても悔しく、精神的にとても苦しい場面が多々あります。そんなスランプにも負けず、立ち向かえる精神力は、弓道に限らずいろいろな場面に生かされると思います。
落ち着いた心を得られる
3つ目は、落ち着いた心を得られることです。
弓道は日本の伝統的な競技であり、周りが見て美しいと思える射を心がけるため、芸術に近い点があります。そんな芸術としての弓道を確立するには、無心でただただ己の射に向き合うことが大切になってきます。
不動心があるからこそ、大会などでも過度な緊張をせず、自分のいつも通りの射ができます。これは私たち高校生にとって、大切な入試などにも生かすことができると思っています。
毎日一緒に弓道に向き合い切磋琢磨し合える仲間、私たちを育ててくださった先輩方、ご指導をいただいている顧問の先生。自分の周りのすべての人への感謝を忘れず、これからも部活を楽しんでいきたいです。