一糸乱れぬはつらつとしたダンスが、南国ハワイの観衆を魅了した―。3月3日、兵庫・園田学園高校の2年生152人が、修学旅行先のハワイで「ホノルルフェスティバル」に参加。多くの観客を前に、昨年4月から練習を重ねてきた集団ダンスを披露した。(木和田志乃、写真は学校提供。学年は取材時)
舞台は約2㌔のホノルルのメーンストリート。Superfl yの「Force」や、フィンガー5の「恋のダイヤル6700」といった邦楽に合わせ、緑と黄の衣装をまとった女子152人が元気に踊ると、沿道に集まった観客から歓声が上がった。約1時間かけてステップを踏みながら進んだ。
演技を終えた生徒の多くが、達成感から涙を流した。衣装を着たまま街に出ると、「ナイスパフォーマンス!」「来てくれてありがとう」と声を掛けられ、写真撮影や握手を求められた。パレードの先頭でダンスを披露した柏原みきさんは「アイドルになった気分を味わった」と笑みを浮かべた。
同校は2005年から「ホノルルフェスティバル」に毎年参加しており、2年時の修学旅行の行事として根付いている。今では現地の人も生徒たちのパレードを楽しみにしている。
2年生は週に2時間ダンスの授業を受け、パレードに向けて練習を重ねてきた。ダンスが苦手で、「できない」と涙を流す生徒もいたが、全員で支え合い、動きがそろうまで根気よく練習を重ねた。指導にあたった角珠代先生は「下手だと来年から参加できなくなる。遊びではない」と、時に厳しく生徒を励ました。柏原さんは「練習はつらかったけど、同級生と話す機会が増え、学年全体がすごくまとまった」と振り返る。柏原さんらと先頭で踊った西口真央さんは「みんなでやりきる大切さと楽しさが分かった。これまで踊ってきた先輩たちにも、恥ずかしくないダンスができた」と胸を張った。