高校生が地域の食材を生かした食品開発に挑む「第12回全国高校フードグランプリ」(伊藤忠食品主催)が11月1日、東京都で開催された。全国から6校が本選に進出し、プレゼンテーションで商品をアピールした。入賞校を紹介する。(写真・主催者提供)
文部科学大臣賞(大賞)・プレゼンテーション優秀賞
静岡・沼津商業高校「しずっ娘。」
高品質な沼津茶を使った香り高い生地とミルク餡を組み合わせた和洋スイーツ。「静岡茶をふたたび日本一へ」をコンセプトに、訪日外国人をはじめ幅広い層に好まれる味わいとしっとりとした食感に仕上げた。沼津茶の深い香りとミルク餡のやさしい甘さが絶妙に融合した商品だ。
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皮と餡のバランスに試行錯誤
インバウンドの観光客の方にも受け入れてもらえるような商品づくりにこだわりました。静岡茶の荒茶生産量が全国2位に転落したことから、輸出量の増加のためにも多くの外国人観光客に知ってもらいたいと思ったためです。
皮は沼津茶を使っているのですが、お茶の色がうまくでないため抹茶を使い調整しました。餡は、インバウンド観光客にも受け入れてもらえるように「ミルク餡」にしました。皮と餡のバランスは、何度も試作を繰り返しました。(代表の山本朔太朗さん・2年)
特別審査員賞
神奈川・ 商工高校「具Goodポン酢」
横浜市金沢区産の刻み昆布を中心に、玉ねぎ・にんじん・長ねぎ・生姜など具材をたっぷり加えたポン酢。サラダや豆腐、揚げ物など幅広く使える万能調味料として企画した。「かけるだけで美味しさが増す」手軽に食卓を豊かにする商品だ。
来場者賞
京都・京都すばる高校「京都カラムーチョ しば漬けタルタル」
不安定な社会情勢にストレスを抱える若者たちへ向けた、京都の魅力を詰め込んだ刺激的な辛旨ポテトチップス。京都三大漬物のひとつである「しば漬け」の酸味と、タルタルソースのまろやかな味わいをイメージし、七味の上品な辛さをかけ合わせることで生み出された味わい。
地域貢献賞・大塚食品『ビタミン炭酸マッチ』賞
秋田・秋田商業高校「しいったけうめぇカレー」
世界遺産・白神山地の湧水で育った秋田県産の規格外しいたけと、日本三大地鶏の比内地鶏を使った具だくさんなカレー。肉厚なしいたけとジューシーな地鶏が味わえる、秋田県産の大ぶりな具材が魅力の商品だ。
大和ハウス賞
兵庫・長田商業高校「黒豆ごはんおにぎり」
兵庫県丹波篠山地方の郷土料理「黒豆ごはん」をベースに鰹節を入れた、だしごはんのおにぎり。食に関するアンケートをもとに健康的な夜食を企画し、地元の味を手軽に食べられてほっとできる商品に仕上げた。
キリンビバレッジ『365日、午後ティーライフ』賞
広島・西条農業高校「Portal」
瀬戸内レモンと糖度が高くみずみずしい食感が特徴の世羅梨の果汁を使ったスポーツドリンク。レモンの爽やかな酸味と梨のやさしい甘さを活かし、運動後や気分をリセットしたいときに適した味わいを追求した。商品名の「Portal」には、「がんばろう」と一歩踏み出すための入口になってほしいという願いを込めている。


















