心から好きになった人と付き合うのは、とてもすてきなことですよね。私は同性の女の子とお付き合いしていましたが、葛藤の末、お別れしました。(高校生記者・紅葉=2年)

軽い気持ちで交際→本気の恋に

彼女と付き合ったのは、軽く冗談まじりに「付き合う?」と言われたことがきっかけでした。その頃は中学生だったこともあり、「付き合うって何だろう。まぁ、○○ちゃんだしいいか!」という軽い気持ちで返事をしました。「じゃあ付き合っちゃうか〜」と、2人とも軽い気持ちでした。

2人で作った思い出のオタクうちわ。買い出しも一緒に行った

しかし、付き合って数カ月たった頃には、そんな軽い気持ちはなくなり、本当に好きになっていました。「これが恋なんだ」と、自信を持って言えました。

「自分は普通じゃない」

しかし、恋人としての関係が発展していくと、「自分は普通じゃない」と思うようになりました。「女の子が女の子を好きになるなんて勘違いも甚だしい」と、自分で自分を否定してしまいました。

たくさんの手紙。文通を楽しんでいた

だんだん周りの反応も気になり始めました。学校の授業でLGBTQが扱われたときには過剰に周りの反応が気になったり、休み時間に恋人と2人で話しているときには後ろ指を指されて笑われているような気がしたり……。私たちが付き合っていることは誰にも知られていないとわかっていても、そんなふうに思い込んでしまいました。

イライラ、不安が募りお別れ

次第に「みんなと同じように異性の恋人を作っていれば、こんな思いをしなくてよかったのかな」と感じるようになりました。どうしようもないイライラや不安を、何も悪くないはずの恋人にぶつけてしまうことが多くなりました。

そんな自分に嫌気が差して、ついに別れを切り出しました。相手はただ一言「いいよ」と言って、関係は終わりを迎えました。

自分にうそはつかないで

私たちが住む日本ではまだ同性婚が認められていませんが、着実に同性愛への理解が深まっていることも事実だと感じます。

私は「周りに笑われているんじゃないか」という自分の思い込みで、関係を続けられませんでした。もっと自分にはできることがあったんじゃないか、相手の気持ちを考えられていたか……自分勝手な私に腹が立ちますし、「なんで別れちゃったのかなぁ」と後悔しています。

皆さんにはそんな思いをしてほしくありません。どうか周りの目を気にせず、「好き」という気持ちはもちろん、どんなことでも自分の気持ちを大切にしてほしいです。