高校生向け起業体験プログラム「高校生アントレプレナーズチャレンジTAMA」(明星学苑が3月に東京で開催)に参加しました。起業に興味はあるものの「失敗したらどうしよう」と怖いイメージを抱いていましたが、イベントに参加してポジティブなイメージに変わりました。(高校生記者・りんごりら=3年)
「高校生を顧客にした商品」を考案せよ
参加したきっかけは、起業について知る良い機会だと思ったからです。もともと起業に興味がありましたが、具体的なイメージが湧いていませんでした。講師陣が現役の起業家や経営者だという点も魅力的でした。
まず経営コンサルタントでもある明星大学経営学部の伊藤智久先生たちから、ビジネスの基礎について事例を交えた講義を受けました。その後、4人ほどのチームに分かれ、「高校生を顧客とした商品」というお題に沿った商品を考えました。私のチームが考案したのは「スポーツやボードゲームなどを通してネイティブの英語に触れることができる屋外イベント」です。
自分たち高校生が「今、何を求めているか」を考え、商品として落とし込むことは難しかったですが、とても面白かったです。商品の原価や需要、競合を考えながら最大限に利益を出すために価格設定をしなければならないのも、リアリティーがありました。
プレゼンに起業家から鋭い質問
考えたサービスや商品の魅力を伝えるために、3分間のプレゼンテーションを行いました。講師陣からは鋭い質問が飛んできました。例えば、私たちの商品に対しては「ネイティブはどこから連れてくるのか」「スポーツブースで参加者がけがをしたらどうするのか」などの質問です。事前にチーム内で想定質問のシミュレーションを行っていたので難なく対応できました。
もちろん、突っ込まれないよう事前に詳細を詰めておくことが一番ですが、「その場でのとっさの対応力」も必要だと感じました。
考案した商品を販売体験
その後、参加者1人につき1万円の架空の通貨が与えられ、「売り買いシミュレーション」を行いました。
チーム内で前半後半に分かれ、それぞれが「売り買い」を行います。自分のチームの商品を買うことはできません。売り買いシミュレーションでは呼び込みもOKです。ここでの営業トークも売り上げのカギとなります。最も利益を上げたチームが最優秀賞となります。
起業のマイナスイメージが変わった
印象に残ったのは、大学4年のときに起業し、現在は地域活性化・地方創生事業に取り組む起業家・金子晃輝さんの「起業は責任のある遊び」という言葉です。起業に対して「怖い」「失敗したらどうしよう」というマイナスのイメージがありましたが、イベントを通して「楽しそう」「面白そう」というプラスのイメージのほうが大きくなり、以前よりも起業をしてみたいという気持ちが強くなりました。
「アントレプレナーシップ=起業家精神」は、起業だけでなくさまざまな分野で役立つものだと思います。これからの時代、既存の枠にとらわれず、常に新しい視点を持つことが求められるはずです。そのため、起業に興味がある人もそうでない人もこのような講座に参加してみることをおすすめします。きっと視野が広がります。
2024年夏には「高校生アントレプレナーズキャンプTAMA」が開催される。詳細はこちらを参照