「帰国子女」にどのようなイメージがありますか? 「英語ができる」「華やか」「コミュニケーション能力が高い」などでしょうか。帰国子女といっても十人十色。私は英語力に自信がない帰国子女です。(高校生記者・CHOCOCO=2年)
帰国子女でも英語力に自信がない
私は親の仕事の関係で0〜4歳までアメリカ、小2〜小5までベトナムに住んでいました。アメリカでの暮らしは、小さいころなので全然覚えていません。
ベトナムでは、インターナショナルスクールに通いました。当時の私は、急に見知らぬ国に行くことになり、英語も全くできない状態。海外の子に話しかけられず、かなりの時間を日本人と過ごしていました。
そのため、現在はある程度英語が話せるものの、ペラペラなわけではありません。英語の授業ではクラスメートから「発音よくていいな」「授業簡単すぎるでしょ」などとよく言われますが、そんなことはなく、むしろ自分の英語力には全然自信がありません。
海外の経験を話せない…後悔募る
せっかく海外にいたのに、私は英語を話そうともしなかったし、その国の文化や価値観も全然知ろうと思いませんでした。今振り返ると、本当に貴重な機会を逃してしまったと後悔しています。
日本に戻り、中学は帰国子女も多い学校に入学したので、私よりも国際的に豊かな経験をしている子がたくさんいました。休み時間に英語でコミュニケーションしていたり、海外の経験を話したりすることも多くありましたが、私は自分の経験について全然話せませんでした。他の帰国子女と英語力を比べられることが怖くて、英語の授業以外はずっと日本語を話していました。
海外にいるだけでは英語は上達しない
ただ海外に住むだけでは英語ができるようになりません。その国のことを知ろうと思わなければ、知らないままで終わってしまいます。
私は努力をしなかったのです。英語に自信がないなら自信をもって話せるくらいになるまで勉強すればいいし、今からでもアメリカやベトナム、もちろん他の国々のことを知る手段はいくらでもあります。
「私はみんなが想像する、理想の帰国子女ではない」と思い、帰国子女であることにコンプレックスを感じることもあります。しかし、同時に帰国子女ということに誇りをもちたいです。だからこそ、自信をもって「私は帰国子女です」と言えるように努力したいです。