4月、高校生新聞が大手文具メーカー「コクヨ」と協力して「高校生記者ミーティング」を行った。高校生記者や読者らが参加し、コクヨの社員が日ごろの仕事に取り組んでいるマーケティングを体験した。
コクヨのマーケティングを体験
参加したのは現役の高校生記者と、今年高校を卒業した高校生記者OB、OG。一班5~6人の全4班に分かれ、「高校生新聞の企画立案チャレンジ」と「コクヨのマーケティング体験」に取り組んだ。
コクヨによるマーケティング体験では、まず初めにコクヨで文房具のプロモーションを担当する守本有希さんが、商品ができてからユーザーの手元に届くまでの流れを説明。商品企画、技術開発、営業、プロモーション……。「商品が販売されるまでにたくさんの人が関わっている」という説明に、高校生記者らは興味深く耳を傾けていた。
その後「あなたが文具売り場に行くのが楽しくてちょくちょく立ち寄りたくなっちゃうような仕掛けを考えてみましょう」「あなたが文具を思わず買ってしまいました。その、きっかけはどんなことでしょう」というテーマでマーケティングを体験した。
高校生記者がコクヨ社員にインタビュー
会の終盤には、コクヨの社員に高校生記者がインタビュー。「商品作りで一番大変なことは?」という質問には「いいものを作っても、使ってほしい人になかなか届かないことがある」と、プロモーションの難しさや奥深さをにじませた。「今のキャリアで生かせている学生時代の経験は?」という質問には、「大学で学んでいた『人間工学』が役に立っている」「運動部の部長をしていたので、体力もあるし人をまとめる力が身についた」などの回答があり、参加者は興味深く話を聞いていた。
参加した高校生記者からは、「普段話をうかがう機会のない方から学べていい機会になった」「同世代の意見をたくさん聞けて、普段気づくことのないことにも気づけた」という感想が届いた。コクヨの社員は「高校生たちは、それぞれが考える課題や悩みを言語化できていてすばらしかった」(広報の佐藤祐子さん)、「高校生の生の声を聞ける機会はなかなかない。実際にどんなことに困っているのかを知れる貴重な場だった」(プロモーション担当の森田裕之さん)と笑みを浮かべた。