英語は学習する分野が多岐にわたるため、使用する参考書も増えがち。書店には多くの参考書が並んでいてどれを選んだらいいのか迷う。参考書に詳しい塾講師の綿引和巳さんに、おすすめの英単語帳を聞いた。(木和田志乃)

おすすめの英単語帳は?

【得意な人】まずは学校指定のものを使って

―英語が得意な人におすすめの英単語帳を教えてください。

基本は学校指定のもので構いません。中でも単語帳としての採用数が多い『必携英単語LEAP』(数研出版)は、情報量が多いのが魅力です。語源の説明があり、派生語の量も多いなど、単語を覚えやすくする工夫がなされています。例文も難しすぎない。実際に塾で指導している生徒を見ていると、この単語帳を使うと力が伸びていく印象があります。

―英語が得意な人が、英熟語を覚えるのにおすすめの参考書はありますか?

英熟語は覚えにくいと悩んでいる生徒も多いようですが、覚えにくいときの解決策は例文で覚えることです。『英熟語 Always 1001』(河合出版)は英文が簡単で覚えやすいです。

【苦手な人】「ターゲット」で基礎固め

―英語が苦手な人におすすめの英単語帳は?

指定教材の中には、中学後半や高校1年生レベルの単語が載っていないものもあります。そのレベルの単語を覚えておらず、長文問題をやっても単語でつまずく例をよく見かけます。新1年生や語彙(ごい)力に不安がある人には、基本的な単語が載っている『英単語ターゲット1200』(旺文社)がおすすめです。公式アプリや無料音声ダウンロードもできますし、別売の「書き覚えノート」などツールも充実しています。

 

綿引和巳さん 

わたひき・かずみ Seras学院学院長。1987年生まれ。三重高校(三重)、京都大学理学部卒業。同大学院理学研究科生物科学専攻修士課程修了。通信系企業にて医療情報のシステム構築に従事した後、2019年高校生専門学習塾Seras学院(大阪府茨木市)開校。これまで高校生に1000冊以上の参考書を提案。