英国の教育専門誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)は2023年9月27日、世界の大学のうち108カ国・地域の1904校を研究力や国際性などの基準で順位付けした「世界大学ランキング」の2024年版を発表した。世界トップは8年連続でオックスフォード大学(英国)だった。
米英はベスト10独占も「地位が低下」
2位にはスタンフォード大学(米国)、3位にはマサチューセッツ工科大学(米国)が入った。10位以内米国と英国の大学が独占した。
ただ、THEの分析によると、米国の大学の平均順位は2019年版の296位から今回は348位に低下。英国の大学も451位から477位に下がった。米英の大学は研究予算の割合が低くなっている影響で、地位が低下傾向にあるという。
200位以内に中国13校、日本は5校
アジアトップは中国の清華大学で12位に入ったほか、北京大学が14位に入るなど、中国の大学が順位を上げている。中国からは世界5位の86校がランクインし、200位以内には13校が入った。平均順位は635位から502位に上がっており、勢力が拡大している。
日本からランクインしたのは119校で、米国についで世界2位の校数だ。日本のトップは東京大学の29位。昨年より順位を上げたが、清華大学などには及ばなかった。日本から200位以内には京都大学(55位)、東北大学(130位)、大阪大学(175位)、東京工業大学(191位)を含め5校が入った。
インドも勢力拡大、競争激しく
インドの大学は世界4位の91校が入った。日本はランクインした校数はアジアトップだが、アジアの中の大学の競争が激しくなっている。
THEは、「教育」「研究環境」「研究の質」「産業への貢献」「国際性」の5分野を設けて細かく指標を設定している。博士課程教育や論文の影響力などの基準のウエートが高く研究重視型の大学を想定したランキングだ。