第46回全国高校総合文化祭(とうきょう総文2022)の囲碁部門が8月1日・2日の2日間、日本棋院東京本院(千代田区)で開催された。男子個人戦では、宅見悠作さん(兵庫・灘高校3年)が優勝した。(椎木里咲)
濃厚接触で出場逃し…悔しさ晴らせた
宅見さんに優勝した感想を聞くと、一言で「嬉しい」と話す。そう話す宅見さんは、以前の全国大会で悔しい思いを味わっていた。
「春の選抜大会ではミスをしてしまった。その前の大会は、新型コロナウイルスの濃厚接触者になってしまい出場すらできなかった。だから今回の大会は、これまでと懸ける思いが違いました」
始めたのは父がきっかけ、囲碁は「相手との駆け引き」が魅力
今回の大会で一番印象に残っているのは、大会2日目の5回戦。窮地に追い込まれたものの、逆転することができ試合を制したという。「今回の大会は、全体的に冷静に試合ができた」と自己評価を下した。
宅見さんが囲碁を始めたのは4歳のとき。父親に教えられたことがきっかけで、そのまま囲碁教室に通い始めたという。中学時代は囲碁部がなかったため、「院生」として練習を重ねた。
現在は週2~3回、高校で所属している囲碁部の活動に加え、週に1回囲碁の道場に通って練習しているという。囲碁の魅力をたずねると、「相手との駆け引きができること」だと話した。