リクルート進学総研(小林浩所長)は7月14日、高校3年生にアンケートして人気の大学などを探ったランキング「進学ブランド力調査2022」を発表した。関東の1位は2年連続で早稲田大、関西は15年連続で関西大、東海は6年連続で名城大だった。

調査は15回目。高校3年生12万人に調査票を送り、4月に5334人(4.4%)から回答があった。大学進学希望者を選ぶなどして4978人の回答を集計。「志願したい大学」(1人につき4校まで選択)の回答をもとに人気の大学を探るなどした。

関東は2位明治、3位青山学院、4位立教

早稲田大学

関東の高校生の回答で、最も人気だったのは早稲田大で、2年連続の1位。志願したいと答えた人の割合(志願度)は、11.7%だった。2位は明治大(11.4%)、3位は青山学院大(10.1%)、4位は立教大(7.8%)で、いずれも昨年と同順位だった。5位の慶應義塾大(7.3%)は昨年の8位から順位を上げた。6位の中央大(6.9%)、7位の日本大(6.5%)は、それぞれ昨年から順位を1つ下げた。

男子の人気1位は明治大、女子の1位は早稲田大だった。

関東は、以前は早稲田大・明治大とその他の大学の差が大きかったが、青山学院大がキャンパス移転などで人気をあげているという。

関西は2位近畿、3位大阪公立、4位同志社

関西の高校生に最も人気だったのは、関西大(志願度15.0%)で15年連続の1位。2位は、5年連続で近畿大(14.8%)だった。3位に大阪公立大(12.7%)が入った。4位は同志社大(10.2%)、5位は関西学院大(8.8%)だった。

男子の人気1位は近畿大、女子の1位は関西大だった。

大阪公立大は、大阪市立大と大阪府立大が統合して今年4月に開学した。公立大では日本最大、国立を入れても東大、京大に続く規模がある。回答者からも「学びたい分野がある」といった志願理由が寄せられたという。

東海は2位名古屋、3位南山、4位中京

東海の高校生に最も人気だったのは、名城大(志願度13.5%)で6年連続。2位は6年連続で名古屋大(10.7%)。3位は南山大(8.4%)、4位は中京大(7.8%)、5位は名古屋市立大(7.3%)が入った。

男子の人気1位は名城大、女子の1位は南山大と名城大だった。

東海は、以前は突出して人気の大学はなかったが、新キャンパス開設などの改革を進めた名城大の人気が上昇している。

小林所長は「年内に実施される学校推薦型選抜や総合型選抜へのシフトが進んでおり、受験生が志望校を絞り込む時期が早まっている」と指摘する。そのため、知名度の高い大学の志願度が高まる傾向があるという。