皆さんは「隠れ不登校(潜在的不登校)」という言葉を聞いたことがありますか? 一般的に「不登校」とされる「年間30日以上の欠席」を満たしていないものの、「教室にいるけど学校がつらいと感じている」「本当は授業に参加したくない」といった思いを抱えている「不登校傾向」にある生徒のことを指します。私は短期ですが、高校時代にこの隠れ不登校を経験しました。(べる=大学1年)

入学すぐに精神的に不安定に

私が「隠れ不登校」になったのは、高校に入学してすぐ。環境の変化や、授業についていけなくなって生じたクラスメートへの劣等感、人間関係をうまく築けず孤立してしまったことなど、さまざまな原因で精神的に不安定になってしまったんです。

食欲不振、授業中の胃の不快感、下校途中に泣き出すなど体にも不調が。しかし、学校を休めば授業にもっとついていけなくなるという不安から、なかなか休めませんでした。

次第に「学校に行きたくない」と感じるように。中学校まで学校が大好き。進学先は第一志望。恵まれた環境であるにも関わらず、「学校に行きたくない」と感じてしまう自分が嫌でなりませんでした。

クラス以外に居場所を見つけた

そんな状況を克服し、昨年度末で高校を卒業しています。きっかけは、課外活動で自分の視野が広がったことでした。

部活の友達とおそろいの髪飾り。卒業後も連絡を取り合う仲

部活動では夏休みの活動を楽しく感じ、学校内での居場所を見つけ、学校に行くモチベーションに。ボランティア活動では大人に囲まれる環境で、さまざまなお話を聞き、物事に対する捉え方が変化。褒めていただくこともあり、自己肯定感の向上につながりました。

もし当時の私と同じような状況の方は、学校やクラス外に目を向けてみると少し気持ちが軽くなるかも。

部活で出かけた際に撮影した桜

挑戦を恐れたことを後悔「もう少し頑張れたかも」

最後に、私は高校生活を少し後悔しています。それは「挑戦を恐れてしまったこと」です。

ボランティアの帰りに撮影。悔いのないように過ごしたい

ふとした瞬間に、「隠れ不登校」になった当時の記憶がフラッシュバックしてしまい、取り組んでいたことを途中で諦めてしまうことが何度かありました。過去は過去だと割り切って「もう少し頑張れていたらな」と、大学生になった今、強く感じています。

皆さんは、限られた高校3年間を後悔のないように過ごしてください!