ペットブームの裏で、飼い主が飼育放棄をして動物たちが行き場をなくしてしまったり、避妊手術を行わず多頭飼育崩壊になってしまう……という悲しい現実があることを知っていますか? 私と愛犬との生活から感じた、今ペットを飼っている人、これから飼いたいと思っている人に伝えたいことをお話しします。(高校生記者・ちぃ=3年)
動物を飼う=楽しいことばかりではない
「病気になってしまったから」「なつかないから」など、人間の身勝手な理由で手放された動物たちは、保健所に収容され1週間程度で殺処分されてしまいます。以前に比べると殺処分数は減っているものの、2021年度は2万3764匹(環境省調べ)もの命が奪われています。尊い命がいとも簡単に奪われてしまうのです。
「動物を飼う」というと、疲れているときに癒やしてくれたり、一緒に遊んだり……などプラスのことばかりを想像する人がほとんどだと思います。私自身がそうでした。
しかし実際には、楽しいことが多い反面、お世話が大変だったり、病気になって介護したりと、飼う前には想像もつかないこともたくさんあるんです。
愛犬が病気で半年入院、介護が必要に
私の愛犬は、4歳のときに命に関わるような病気を患って、半年ほど遠くの病院に入院。なんとか退院できたものの、足にまひが残って歩けない状態に。そのため、歩けるように足のストレッチをしたり、床ずれを起こさないように3時間ごとに体の向きを変えたりしました。
どの程度回復するかも分からないなかでの介護はとても苦しく、つらそうにしている愛犬から目を背けたくなってしまった日もありました。
どんな時も動物たちに向き合って
人間と同様、動物たちも年を重ねます。病気になったり、介護が必要になったりすることもあります。
そんな姿を見ているのがかわいそうで、目を背けたくなることもあるかもしれません。そんな時でも動物たちに向き合ってあげてください。責任を持ってたくさんの愛情を注いであげれば、動物たちは必ずそれに応えてくれます。
愛犬はリハビリのかいもあり、走れるまでに回復。その後は、勉強で行き詰まっているときに近くで応援してくれたり、夜は添い寝してくれたり、たくさんの幸せを与えてくれました。