「彼氏いる?」 その一言が重荷になっているかも……。異性愛が当たり前だと思っている人はたくさんいます。性のあり方は人それぞれで、正解も間違いもありません。バイセクシャルの私が体験した違和感についてお話しします。(ゆきんこ=3年)

同性の先輩に恋

私は、「自分は女」という性別で納得しています。中学生の頃、部活の2つ年上の女性の先輩に恋をしていました。告白することも付き合うこともなかったけど、いい恋だったと今は思っています。

女性の先輩に恋をした

ですが当時は、自分の気持ちに気付いたとき「え、なんで?」「女が女を? おかしくない?」「憧れの気持ちなのかな?」と、中学生ながらたくさんたくさん悩みました。友達にも家族にも絶対に言えませんでした。今も言えていませんが、いつか伝えたいと思っています。

今は高校生になって、同級生の男の子を好きになって付き合っています。彼にもいつかこの恋の話をできたらいいなと思います。

「彼氏できた?」と聞く叔父

私は祖父母の家によく行きますが、お正月に親戚が集まる時は嫌いです。会うたびに「美人になってー、彼氏でもできたのかー?」と冗談めかして聞いてくる叔父と会わなくてはならないからです。

小学生のころは笑って流していましたが、中学生になった私は女性の先輩に恋をしていたため、叔父にその質問をされたとき「なんでこの人は私の恋愛対象が男だけだと思っているんだ?」と思い無視しました。反抗期なのもあったけど(笑)

高校生になった今は「恋人がいるよ」とだけ伝えています。この経験から私は、友達に「彼氏いる?」と聞かれたときに「パートナーがいるよ」と答えています。友達にも「パートナーはいる?」「恋人はいる?」と、性別を限定しない聞き方をしています。

自分をつぶすことはやめて

「自分の性別が分からない」「自分は男と女の中間だ」「自分は、見た目は男だけど中身は女だな」など、全ての性別の在り方が正しいのです。恋愛感情を持たない人もいます。

自分の言葉で相手の大切な人の存在を無いことにしてしまうかもしれない。相手が嫌な思いを隠して笑顔を作り出しているかもしれません。

すべての性別の在り方が正しい

自分の性別や、恋愛対象の性別の区分が分からないという人は、そのままでいいと思います。無理に〇〇セクシュアルという名前を付ける必要はないし、当てはまるものを探す必要はありません。それぞれに料理や洋服の好みがあるように、性別も十人十色です。どうか、こんな自分がおかしいんだと思って自分をつぶすことだけはやめてくださいね。