2022年度大学入学共通テストの結果を受けた国公立大志望者の出願予測を河合塾がまとめた。共通テストの難化の影響で、「安全志向」の志望変更をする受験生が目立つ。学部別では、就職に結びつく分野に志願者が集まる傾向だ。

河合塾によると、秋までの模試では、国公立志向がみられた。しかし、共通テスト後の調査(共通テストリサーチ)では、筑波大、千葉大、新潟大、金沢大といった準難関大学・地域拠点大学で前年比96%まで出願予定者が減少。とりわけ定員が少なく激戦になる後期日程で大きく減った。「安全志向から出願先を切り替える受験生が多い」状況だ。

「共通テストリサーチ」をもとにした国公立大の志望動向(上)と学部系統別の志望動向(下)(河合塾提供)

学部系統別の志願者数をみると国公立大全体の平均(赤い線)と比べて、「文・人文」「社会・国際」「経済・経営・商」「教育(教員養成系)」で下回った。一方、理系は「理」「農」で上回った。河合塾は、理系が堅調で文系は減少が目立つ「文低理高」の状況とみている。背景には経済状況の不透明さがあり、就職に結びつきやすい分野が志望されているという。文系の中でも「法・政治」は増やしている。「安定しているとみえる公務員志向」の反映だ。

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