皆さんには、心から笑いあえる「友達」はいますか? 高校1年生の冬ごろまで、私にはそうした存在がいませんでした。そんな生活ががらりと一変したのは、悩みに悩んだ末に起こしたある行動がきっかけでした。(高校生記者・カモミール=2年)

知り合いがいない高校に入学

私の高校は、中学校の同級生がほとんど入学しないところでした。新しい交友関係を一から築き上げたいという思いがあったからです。

入学してすぐに新型コロナによる緊急事態宣言が発令されてしまったので、友達はすぐにはできませんでした。落胆しましたが、学校に通えるようになってすぐ、2人の女の子に声をかけ、仲良くなることができました。いわゆる「いつメン」です。同じ係になって一緒に仕事をしたり、移動教室で行動を共にしたり。休日に遊んだときはとても楽しかったです。

休日に2人と遊んだときに撮った写真

できた友達は価値観が違った…

2人と関わるようになって数カ月がたったころのことです。私は徐々に彼女たちとの間に違いを感じるようになりました。

行事に取り組むときの考え方、好きな芸能人、ファッション、音楽……。特に困ったのは、恋愛の話です。2人は恋をしていました。聞き手に回るのは楽しかったのですが、何度もそういう相手がいないのかと聞かれるのはとても疲れました。

それでも一緒にいたのは、同じクラスの女の子たちも、2人と同じような会話をしていたからです。

彼女たちが嫌いではない。ならばこのままでいい。1人で行動すると浮いてしまう……。そんなマイナスな考えを打ち砕いたのは、たった数分の出来事でした。

周りの目を気にしすぎてた

ある時、私は偶然1人で教室を移動する機会に恵まれました。そこで気付いたのです。「私、1人で行動できている」「誰かと常に行動しなくても大丈夫だ」と。それに加え、「周囲の目を気にしすぎていた」とも。

そこから、私は周囲と距離をとるようになりました。話しかけられたら答え、必要なときは協力する。仲良くしていた2人の反応も、それまでと特に変わりはありませんでした。現在は、2人と距離間を保ちながらも仲良くしています。

同じシリーズの本を読んでいたことがきっかけで、新たな友達もできました。おかげで、毎日を楽しく過ごせています。

本を通じて新たな友達もできた

今、友達との関係に悩んでいる皆さん。1人で行動するというのはとても勇気がいります。ですが、何かを少しでも変えたいと思っているのなら、きっかけを見つけて、一度周囲と距離をとってみるのもいいかもしれません。