私は今、友達と距離を置いて一人で過ごしています。以前は自分を偽り、「おバカキャラ」を演じて苦しくなっていました。一人になってから、自分らしく過ごせるようになったんです。(高校生記者・あいのすけ=2年)

自分を偽り「おバカキャラ」に

私は勉強が苦手で、何をしてもミスばかり。友達からは「おバカキャラ」として面白がられていました。本当は嫌でしたが、「一人になるよりはマシだ」と笑って受け入れていました。

一人だと勉強もはかどる

所属していた友達グループはK-POPが好き。私は話題についていこうとして、興味が薄いK-POPを無理に聞くようになりました。徐々につらくなってきて、趣味だった音楽鑑賞からも離れてしまいました。

友達付き合いに必死になるあまり、自分を偽ることが当たり前になってしまったのです。

「バカだから本なんて読めない」と笑われ

高校2年の春、図書委員に立候補したとき、友達から「バカだから本なんて読めないでしょ」と笑われました。友達の言葉が心に突き刺さり、無理に友達に合わせようとする関係が、自分を壊していると気づきました。

読書は私が大切にしている趣味です。否定されると、本当の自分がどこかへ消えてしまいそうでした。

友達の輪に入るのをやめてみた

次の日から、話の輪に入るのをやめて、一人で読書をしはじめました。最初は不思議がられましたが、数日たつと声をかけられなくなりました。「簡単に仲間外れにされてしまうのだ」と感じ、苦しくなりました。

でも、誰にも合わせず過ごせる時間に、安心感もありました。自分らしくいられることのほうが、心が穏やかになると実感しました。

一人は「かわいそう」じゃない

今は図書館で好きな本を読んだり、教室で音楽を楽しんだりしています。誰かの目を気にせず、自分の関心に従って行動できる人は、決してかわいそうではありません。

堂々と自分らしくしていれば、いずれ自分と合う友達が見つかるはず。先日、図書館で過ごしていたとき、たまたま同じ本を読んでいた人と話が盛り上がりました。一人で過ごす時間は、自分自身を大切にする選択です。

あいのすけ 東京都。図書委員会所属、趣味は花結びでカゴを作ることや芸術鑑賞。特技はジャズダンス。得意な教科は地理と生物。