9月から10月にかけて上映される新作映画の中から高校生に見てほしい5本を紹介します。名作スパイもの、実在の人物の自伝的作品など、気になる1本がめじろ押し。芸術鑑賞にぴったりの季節に、映画体験を通じて感性をより育んでみよう!(中田宗孝)
007 ノー・タイム・トゥ・ダイ
主人公は、英国秘密情報部の敏腕エージェント、ジェームズ・ボンド。彼のコードナンバーは「007(ダブルオーセブン)」だ。物語の中でボンドと深く関わる女性キャラクターは、「ボンドガール」と呼ばれるのもお約束。
1960年代からシリーズ製作されるスパイ・アクション映画の25作目。これまで4作にわたりボンド役を演じてきた俳優ダニエル・クレイグは、今作で最後となる。誘拐された科学者を救出するべく、危険なミッションを遂行するボンドをスタイリッシュに演じている。
本作主題歌をビリー・アイリッシュが担当し、物語をさらに盛りあげる。
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監督:キャリー・ジョージ・フクナガ
出演:ダニエル・クレイグ、レイフ・ファインズ、ナオミ・ハリス 、ロリー・キニア、レア・セドゥほか
配給:東宝東和
公開日:10月1日(金)
マスカレード・ナイト
人気作家・東野圭吾の「マスカレード」シリーズの実写映画化第2弾。超一流ホテルに寄せられた犯行予告に、自信家の男性刑事と優秀なホテルの女性スタッフが協力して、凶悪犯の計画を阻止すべく手に汗握る攻防が繰り広げられていく。
職業も性格も違う男女が事件解決に向けて奔走する、異色の「バディ(相棒)もの」として物語を楽しめる。
刑事はホテルマンに扮(ふん)して潜入捜査を行うのだが、適当な仕事ぶりをスタッフに厳しく指導されてしまう。ホテルのさまざまな業務の一端が垣間見える、「お仕事もの」としても本作は面白い。
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監督:鈴木雅之
出演:木村拓哉、長澤まさみ、小日向文世、石橋凌、渡部篤郎ほか
配給:東宝
公開日:9月17日(金)
TOVE/トーベ
「ムーミン」は、児童書やアニメで幅広い世代に親しまれ、2019年には埼玉県にテーマパークが開業するなど、日本でも大人気のキャラクターだ。
本作は、そんなムーミンの生みの親であるフィンランドの女性作家・故トーベ・ヤンソンの半生をつづったドラマだ。
第二次世界大戦の中で過ごした少女時代、芸術家の父との確執、情熱的な恋愛と、波乱の人生を過ごすトーベ。そんな中、ムーミンやスナフキン、リトルミイなどのキャラクター誕生の創作秘話が描かれていく。
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監督:ザイダ・バリルート
出演:アルマ・ポウスティ、クリスタ・コソネン、シャンティ・ロニー、ヨアンナ・ハールッティ、ロバート・エンケルほか
配給:クロックワークス
公開日:10月1日(金)
劇場版 Free! -the Final Stroke- 前編
競泳に懸ける青年たちを描いた青春アニメ「Free!」シリーズの最終章となる新作劇場版の前編。
今作では、フリー(自由形)を得意とする競泳選手の七瀬遙が世界を舞台に、日本のライバル選手や海外の絶対王者に挑む姿を中心に物語は展開する。もちろん、遙の高校時代の盟友たちの現在や、熱い友情エピソードもふんだんに盛り込まれている。
アニメーション制作は、「響け!ユーフォニアム」など良質なアニメ作品を手掛けてきた京都アニメーション。後編は、2022年4月22日(金)公開予定だ。
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監督:河浪栄作
声の出演:島﨑信長、鈴木達央、宮野真守、内山昂輝、細谷佳正ほか
配給:松竹
公開日:9月17日(金)
スターダスト
2016年に亡くなった不世出のミュージシャン、デヴィッド・ボウイ。彼が1972年に発表した、音楽史に残る傑作アルバム「ジギー・スターダスト」誕生の物語が語られていく。
同アルバムは、異星からやってきたバイセクシャルのロックスター「ジギー・スターダスト」が歌うというコンセプトで楽曲が収録された。アルバムの世界観に合わせて、ボウイ自ら奇抜なビジュアルに変え、ジギー・スターダストになりきるのだ。架空のロックスターへと変貌する瞬間は、本作のハイライトの一つだ。
だが73年には、ジギー・スターダストを自らの意思で葬る。鑑賞後、その後のボウイの音楽の変遷をたどるのも一興だろう。
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監督:ガブリエル・レンジ
出演:ジョニー・フリン、ジェナ・マローン、デレク・モラン、アーロン・プール、マーク・マロンほか
配給:リージェンツ
公開日:10月8日(金)公開