私の父はゼネコンで働いています。ゼネコンとは、土木・建築工事を発注者から直接請け負う大手の建設会社のことです。お客の要望に沿って建物を造る仕事で、私の父はプロジェクトのお金の管理をしています。具体的にどんな仕事をしているのか聞いてみました。(高校生記者・miru=1年)

なくならない仕事に就きたくて

―具体的に何をしているの?

パパは主に建物を建てる上でのお金の管理をしてるよ。見積もりをもとにして実際に建物を建てていくんだけれど、赤字にならないように材料費や人件費などを調整していく必要があるんだ。

建設業には、設計や実際に建てる際の全体の管理、安全管理など、建物に関連するいろんな仕事があるよ。

miruさんとお父さん

―どうしてゼネコンを選んだの?

自分の建てた建物をみんなに使ってもらいたかったのが一番大きい。あとは、なくならない仕事かつ衣食住に携わりたかったからかな。

―やりがいを感じた瞬間は?

お客さんに建物を渡して喜んでもらったときだね。

クレーンに囲まれているのがmiruさんのお父さんの会社で建設中の建物

―仕事で大変なことは?

お客さんの要望を全て聞くことが難しい。お客さんが図面を分かるわけじゃないから、出来上がってから思っていたものと違うと言われることも多々あるよ……。

―仕事をしているときに後悔したことはある?

そのとき仕上げられるものを後回しにしたとき。建物にとって悪い結果をもたらすことが多いんだよね。

―仕事をしていてうれしかったことは?

自分の関わった建物ができたときとか、お客さんが自分の会社を次も指名してくれたとき。

無理難題をどうにかする気概がいる

―建設業に就職するとき何かしたことは?

自分に合っている部署は何かということを、自問自答し続けた。

2週間位の研修に参加したところ、すぐに結果が見えない技術研究よりも、目の前で成果が見えていく「建てる」という過程に魅力を感じたから、今の部署に入ったよ。

建物の予想CG

―会社の雰囲気はどんな感じ?

動物園みたいってよく言われる。それくらいいろんな人がいるよ。

―どんな人がこの業界に向いていると思う?

最後まで諦めない人だね。建物を作る上で無理難題を突きつけられることが多い。だから、失敗したとき「自分のせいではない」と言い張る人ではなく、理不尽なことも自分でどうにかするという意識がある人が建設の世界で生き延びる気がするよ。

―どの教科が好きな人が向いているの?

数学と物理。特に力学かな。

―どの学部出身の人が多い?

大体、理工学部建築学科。事務には経済学部の人もいるよ。

さまざまな建築物に興味をもって

―仕事をしていて意外だったことはある?

都心では騒音とか苦情の方が多いけれど、地方だと地域の職人さんとのつながりができ、喜ばれることのほうが多いこと!

iPadとスマートフォンで専用のアプリを使い、現場の様子を把握する

―建築に興味がある人がやるべきことは?

高校生のうちからさまざまな建物に興味を持つといいと思う。学校、家以外の建物をとにかくたくさん見る。海外の建物にも触れることで、世界の技術を知ることも重要だね。

―コロナによって何が変わった?

テレワーク用に部屋をもう1つ作ってほしいという要望が増えたよ。社会情勢によって建物が変わっていくことも面白い!

【取材後記】建設業には魅力がたくさん!

私自身、父から仕事について深く聞く機会があまりなかったので、建設の仕事について知るよいきっかけになりました。ぜひ参考にしてみてください!