多様性の尊重の必要性が社会に広がってきている一方で、いまだに女の子は暖色がふさわしく長めの髪、男の子は寒色で短い髪が「らしさ」だと固定観念を持つ人もいるようです。ショートカットでメンズ服を好むBLEUさん(高校1年、女子)から寄せられた「自分らしさ」についての声を紹介します。

なぜ「青」は着られないの?

私は小さい頃からショートカットで、普段着はズボンにTシャツという服装をしていました。

普段のBLEUさん。ショートカットが自分のスタイル 

最初に違和感を覚えたのは幼稚園のとき。女の子はピンク、男の子は青の制服を着て登園するのですが、私はピンクよりも青が好きだったので「どうして青は着られないんだろう」と疑問に思っていました。男の子は青、女の子はピンクときれいに仕切られていることに、小さいながらもやもやとした気分になっていたのを覚えています。

ほかにも同じようなことを感じたのは、七五三の撮影でした。

カメラマンさんがポーズを指示して撮影をしていくスタジオで、私にも「お口『う~の形にしてこっち見て~」とか「おてて握って胸の前当てて~」といった指示がありました。

家族もいる前で恥ずかしかったのもありますが、「男の子だったらこんなことしなかったのかな」と思うこともありました。

「男の子みたい」自分を否定された気持ちに

高校に入ってからは、自分らしさを求め、服装や髪型などいろいろと模索。Instagramなどから情報を得て、自分の「理想の人」「理想のスタイル」を見つけることができました。やっと自分らしさを見つけたんです。

でも、クラスメートや家族から「男の子みたい」「髪の毛伸ばしてみたら?」「前髪切ったほうが“かわいい”って」「え、メンズの服買ったの?」などと言われました。

「関係なくない?」と思いながら、自分自身を否定されたような気がして悲しくなりました。

愛犬と遊ぶBLEUさん

お互いを認め合える世界になることを望んで

幸い、SNSには同じような仲間がたくさんいます。SNSの情報が私を救ってくれました。

ロングヘアが好きな子もいればショートヘアが好きな子もいる。スカートが好きな子もいれば苦手な子もいる。私を含め、お互いがお互いを尊重して「そういう人もいるよね」と認め合える社会になってほしいと願っています。

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