人気漫画「ドラゴン桜」のドラマ版は、海外でリメイクされ、現在TBS系で続編が放送されています。高校生にとっては「大学受験」というテーマを自分の立場と重ねて見られるドラマですが、共感できているのでしょうか。番組を見た高校生記者たちに感じたことを聞かせてもらいました。

受験について改めて考えさせられた

「自分も同じ受験生」という立場の場合はもちろん、受験について考えたことがある高校生にとっては、志望校選びや進路選択を見つめ直すきっかけになった人が多かったようです。

同じ受験生の立場で見られる

ドラゴン桜は父の勧めで見ました。

1話を見ましたが、弁護士が学校で勉強を教える立場になっていることに驚きました。桜木先生のような先生のほうが普通の教師より経験があり、合格に導いてくれるのではないかと思いました。

私は今年受験生で、ドラマの中の生徒たちと立場が似ているので、共感度が他の学園ドラマなどに比べて高く、勉強にもなるので、今後の展開がとても気になるドラマだと期待しています。(あき=3年)

受験に対する意識が変わった

「東大に行く資格はない!」というセリフに共感しました。

「志望校、どこにしようかな? この学校、施設はいいけど駅から遠いんだよね」とかいう会話はよく聞くし、それは全く悪いことじゃないと思います。

しかし「自分はあくまで選ばれる側なんだ、その学校に値する人材になれるよう頑張るんだ」という意識を忘れてはいけないって思いました。

一方で、校内をバイクで走るのはありえない(笑)。もはやアクション映画?(みーひ=2年)

喝を入れられた気分

「東大になんか絶対に行くな!」

桜木先生のスピーチがとても心に刺さりました。なんとなく勉強して、なんとなく大学に行って、ろくでもない大人になるのだろうかと、将来について不安に思っている私に喝を入れてくれるかのようでした。

あり得ないと思ったのはバドミントン部。先生が訪問すると即座に練習を中断し、大きな声であいさつしていましたが……。「あんな無法地帯の学校で部活がしっかりしているわけなーい!」と思わずテレビの前で叫んでしまいました(笑)(しむしむ=2年)

高校生としての在り方を客観視できる

「自分もこう在りたい」「自分の周りにはこんな生徒いない!」「うそでしょ、あり得ない!」……ドラマ上の演出もあるかもしれませんが、自分自身や通う高校の環境と比べられるから、共感したり、反感を持ったりしながらも楽しんで見ている人が多いようです。

生徒の無責任さが気になった

「東大目指すことを親に言うなよ」って桜木が発言していたところが、あまり共感できないなと思いました。

私の学校では親とよく相談して、進路希望用紙を提出するようにと言われていますし、お金を出すのは親。報告せずに志望校を勝手に決めてしまうことは、私の中ではあり得ません。

また、東大専科に簡単に入ったり辞めたりしている生徒がいました。一生のことなのに選択に責任を感じていなくて、高3のこの時期にやることかと思いました。(なまけもの=3年)

自分の弱さに立ち向かえる

元暴走族の弁護士、桜木先生の「自分で目を覚ますしかないんだよ」という言葉。

私はこの言葉にとても共感しました。自らが「自分を変えたい、頑張ろう」と思えなかったら、誰かに言われても前には進めないと思ったからです。

ドラゴン桜では自分の弱さに立ち向かえるようなエールの言葉がたくさん詰まっているので、それを心にとめて、弱さを強さに変えていけるように頑張ろうと思います。(manami=3年)

「人生何もない人よりマシ」に共感

私が深く共感したところは、2話で平手友梨奈さんが演じる「バドミントン少女の楓」が、けがでうまくプレーができずイライラしているとき。

南沙良さん演じる「人生で何にも打ち込んだことがない奈緒」に「自分だってバドミントンのことしか考えてないくせに」と言われたことに対して、「人生何もない人よりはマシ」と言う場面です。

私は楓ほど何かを世界レベルで極めたわけではないけれど、好きなことや、頑張りたいことには打ち込んでいるつもりです。そうして壁に当たった経験があるからこそ、それを否定されると反射的にそう思ってしまうところに思わず共感しました!(マリーナ=3年)

強くて優しい楓ちゃんが大好き

楓の生きがいだったバドミントンができなくなったとき、これからどう生きていけばいいか分からないと桜木先生に吐露した場面に共感しました。

私も、つらくても続けてきた部活を辞めたとき、「部活をしていない自分なんて存在価値がない」と思ってしまったことがあるんです。

楓が「東大合格」という新しい目標を見つけたように、私も大学受験に向けてひたむきに頑張っています。目標は人を強くするのだと感じました。

楓がバドミントンのペアの女の子に裏切られたにもかかわらず試合で元気づける場面はとても感動。ですが、自分だったら「絶対できない! ありえない!」と思ってしまいました。それだけ楓がバドミントンを愛していて、ペアの女の子にも敬意を払っていたからできたこと。

楓はとても強い子だなと思ったし、そんな強くて優しい子に私もなりたいと思った。楓ちゃん大好き!(香音=3年)

自分の受験や勉強に役立つ情報がある

「東大合格」というとても高い目標を立てて、それに向けて努力していくのが「ドラゴン桜」の大まかなストーリー。その中で見られる勉強法や目標達成に向けての姿勢は、「自分でも取り入れてみたい」と思わせるものばかり。「実際に試してみたい」「今後の展開が気になる」という声も挙がっていました。

自分の勉強にも役立ちそうな方法がたくさん!

実際に試したい勉強法がたくさん!

私は韓国でリメイクされたドラゴン桜を見たのですが、学校内で成績不振で落ちぶれてしまった生徒らが国内トップの大学を目指して奮闘する内容にとても大きなショックを受けました。

少し極端な面はあるものの、このドラマで紹介される勉強方法はどれも有用性が高いため、このドラマはエンターテインメントでありながら勉強の指南書でもあると思います。(百瀬=2年)

どうやって合格をつかむの

King & Princeの髙橋海人さんが大好きで、「ドラゴン桜」を見ています。前作も再放送を見ました。

前作も今作も、桜木先生の歯に衣着せぬ物言いはスカッとしました。特に「自由にかこつけて、守ってるのは 生徒ではなく、お前ら自身の立場だろ! 責任と問題から 目を背けてるだけだろ!」という言葉が印象的でした。

今は、教師のちょっとした言動で体罰だのコンプライアンスだの言われる時代です。教師たちはそれを恐れて、自分自身を守るために、生徒が何をしようと何も言わない。

何も言わないから、生徒たちは先生方を甘く見て、なめくさった態度をとる。まさに私の学校だと思いました。桜木先生のような先生がいたら、私は、先生を信じてついていきたいと思いました。

東大は日本一の大学です。進学校の生徒でも落ちてしまうことは、まれではありません。偏差値の低い学校の生徒がどのようにして合格をつかんでいくのか、最終回まで見続けたいと思います。(Rinka=2年)