高校生記者のめいたろうくんは、明治大学付属明治高校図書班(一般的な図書委員会活動を部活動として運営)に所属していました。本好きの高校生におすすめな活動の魅力について紹介してもらいました。

1、図書館に詳しくなれる

私の学校は、班活動という活動があります。図書班の活動はその一つです。普段は返本などの作業がメインですが、一般的な図書委員会とは異なり、その活動は多種多様です。

本は好きでも、図書館に詳しくないとせっかくの施設が最大限使えません。班の仕事を通して、探したい本がどの列のどのあたりにあるかはだいたい目星がつくようになってきます。

館内の書架。主な活動場所

2、本好きの仲間ができる

先輩後輩関係なく本の話ができます。気になる新刊などの情報交換ができるので大変便利です。かなり信頼できるソースの一つです。お気に入りの作家が同じで仲良くなることも! 他校の同じような団体の方に来校していただき、交流会を開いたこともあります。

図書班の仕事「装備」の作業をしている後輩たち

3、司書教諭や学校司書の方々と仲良くなれる

基本的な活動が司書教諭や学校司書さんの手伝いをすることなので、必然的によく話すようになります。オススメの本や気になる新刊の情報、時には新しく入る本をいち早く教えてもらえたりもします。

司書教諭や学校司書さんとよく話す貸出カウンター。現在、新型コロナウイルス感染症対策のため間仕切りが設置されている

4、新しく入る本がいち早くわかる

新しい本を貸し出せる状態にするため、本の最初のページ「見返し」に蔵書印などを押す「装備」という作業を行うこともあります。どのような本が入ってくるのかを生徒の中では一番早く知ることができます。

装備作業で使う「上下印」と「デイトデュー(貸出期限票)」。この他に蔵書印を押印する

5、選書ができる

時には実際に書店に行って、今後どのような本を入れるかを自分で選ぶこともあります。売れ筋だけではなく、基本的には学校全体のためになるような本を選びますが、時には自分のオススメ本を選んでしまうこともあったりなかったり……。

実際に選書をした三省堂書店神保町本店。店内では専用のバーコードリーダーを使ってISBNコードを読み取る

6、文化祭での展示ができる

毎年文化祭の展示発表にも参加しているので、テーマに沿った研究の展示資料を作ったり、観客の前で「ビブリオバトル」という書評プレゼン(後述)をしたりします。普段はなかなか表立って注目されない図書班にとって、ビッグイベントの一つです。

展示の様子。この時のテーマは「処女作」だったので、「船出」にかけて大型のモニュメントを制作・展示した

7、レビューが書けるようになる

毎年文化祭で頒布する「班誌」に掲載するためのレビューを1人1本書きます。作文の書き方やワープロソフトの使い方も学べて一石二鳥です。編集は班長(一般的な部長と同じ)を中心に生徒が行いますが、割と大変です……。

配布された「班誌」の一部。イラストや表紙の選定も班員が行う

8、ビブリオバトルや読書会が開催できる

不定期で読書会やビブリオバトルを開催します。文化祭で行ったビブリオバトルでは、私の発案で校長先生などのいろいろな先生に参戦してもらったこともありました。読書会では、同じ本でも班員同士で違った観点からの読み方がわかり、とても面白いです。

学校の先生と文化祭で行ったビブリオバトル。この時は写真中央の筆者が紹介した本がチャンプ本に選ばれた

9、合宿がある

毎年夏には合宿を行います。文化祭の準備やビブリオバトルがメインです。普段とは違う環境で、他の班員の違った一面が垣間見えることもあります。ちなみに私はかつてこの合宿で、開始日から最終日まで毎日寝坊をするという偉業(?)を成し遂げたことがあります。

合宿で花火の用意をしているところ。この時は顧問の先生が大量に発注してしまったため、1人で50本ほどの手持ち花火をすることになった

10、外国からの留学生のアテンドができる

顧問の先生が学校の海外交流担当を兼任しているので、毎年オーストラリアやシンガポールからの留学生を観光地にアテンドすることもあります。自分の英語力を測れたり、日本語を教えてあげたりします。なにより海外の人と実際に話せることが良いポイントです。

オーストラリアからの留学生と記念写真。コロナの流行前までは毎年交流を実施していた

「図書班」という名前にはとどまらない、幅広い活動ができることが最大の魅力だと自負しています。(高校生記者・めいたろう=今春卒業)