新学年にも慣れてきた6月。勉強のスピードもアップしてきたのではないでしょうか? 「テスト前にがんばればいいや!」と思っていたら大間違い! 学習範囲が広くなって、暗記すべき内容もたくさんあり、気がついたら追いつけなくなることも…。効率のよい勉強の仕方を身につけましょう!
今月のポイント!
❶勉強を短時間タイプ・長時間タイプに分類せよ!
❷単語カードを有効活用せよ!
❸音読は文の意味を理解せよ!
❶効率のよい勉強の仕方
思ったより忙しい高校生活。そんな多忙なキミが、成績をアップ・維持するために重要なのが、やはり時間の使い方。そこで今月は、限られた時間を有効活用する「効率のよい勉強の仕方」から話を始めよう。
「机に向かって」「鉛筆を持って」「ある程度(例えば1時間以上)時間を確保して」という3つの条件がそろわないと勉強できないと思っている人が多い。しかし実際には、勉強は次のような2つのタイプに大別することができる。
勉強には、5分の時間が確保できれば、机や鉛筆がなくても学習効果が得られる「短時間タイプ」と、最低でも30分程度の時間確保が望ましい「長時間タイプ」がある。自分が使える時間とやるべき課題は決まっているので、30分以下の時間が確保できる場合は「短時間タイプ」、30分以上の時間が確保できる場合は「長時間タイプ」に取り組むなどし、効率よく学習することで効率は大きくアップする。
❷効率のよい暗記の仕方
高校生が特に苦労するのが、英単語や古文単語、例文暗唱などといった暗記系ではないだろうか。暗記は何度も音を聞き、音読し、実際に書くなど何通りもの手段で覚えるのが最も効率がよい。その手段の1つに「暗記カード(単語カード)」があるが、このカードは使い方によって大きく効果が異なるので、効率のよい使い方を提案しよう。カードは、「これから覚えるカード」「暗記中のカード」「覚えたカード」の3つの山で進めていく。
ここで重要になるのが「暗記中のカード」の枚数。個人的には10枚が覚えやすい。この10枚を繰り返し見て暗記し、覚えたものは「覚えたカードの山」に置く。すると、手持ちが9枚になるので、1枚を「これから覚えるカード」から追加し、暗記中のカードは常に10枚にして覚えていく。また、何度見ても覚えられないカードや、もう一度確認したいカードは「これから覚えるカードの山」の中に戻して再度覚え直す。100枚くらいならすぐに終わるので、時間のない高校生には特にオススメである。(※カード作りに時間をかけないこと。「読めればいい」というつもりで、スピード重視で作成しよう)
❸効率のよい音読の仕方
最後は、特に効率のよい英語学習には欠かせない「音読の仕方」について話をしよう。音読は文字通り「声に出して読む」学習法だが、ただ読むだけでは学習効果は薄い。「単語の意味」「単語の発音」「文の構造」を必ず確認し、きちんと意味がわかる状態になったものを音読する。このとき、言葉として相手に伝わるように気持ちを込め、ハッキリと発音することが重要。また、同じ文を、少しずつスピードを速めながら何度も読み、最速でも意味がとれるようになる訓練をするとさらに効果的である。
今月の言葉 どうやればできるのかを常に考えよ!
おおいわ・ひでき●東進ハイスクール・東進衛星予備校の英語科人気講師。大岩先生の明るく楽しい授業で英語アレルギーを克服する生徒が続出!『大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】』(東進ブックス)、『みんなのセンター教科書英語』(旺文社)など著書も多数。