毎年50万人以上が受験する大学入試センター試験。受験生はもちろん、1・2年生にとっても他人ごとではありません。どんな問題が出題されているのか、どんな力が必要なのかなどを知るいい機会です。ここではセンター試験の英語の活用法を教えます。

今月のポイント
センター試験は学習法を教えてくれる!
第1問〜第3問にチャレンジ!
センター試験で未来を変えろ!

❶センター試験を活用しよう!
 あなたは、自分が国の宝だという自覚はあるだろうか? あなたがどのような学力をつけ、どのように成長するのかは、未来の国力にかかわる国家の重大事項。だからこそ、国(正確には独立行政法人)が手がける大学入試センター試験の正体は、それに向けて勉強することで、非常にバランスのとれた学力が身につくよう、考え尽くされた試験なのである。そこで今月は、非常に重要なセンター試験対策の話をしてみよう。

センター試験は、「バランスのとれた学力が身につく=効率のよい学習法を教えてくれる試験」と考えることができる。だからこそ、「国公立大学を受験する・しない」「大学を受験する・しない」にかかわらず、将来使っていく英語力を身につけるために、誰もが取り組むべきなのが、センター試験対策なのだ。

❷英語長文問題を高得点で安定させるには?
 模擬試験で、点数が取れるときと取れないときの差が激しいという課題を抱えていないだろうか? 言い換えれば、配点の高い長文が「読めるとき」「読めないとき」の差が激しく、それが点数に表れていないだろうか? 長文トレーニングをしているのに点数が安定しない場合は、土台となる基礎力が不足している場合が多い。センター試験を使って、早急に対策をしておきたい。(問題を見たことがない人は、近くの書店やインターネットで問題を見てみよう)

第1問は「発音・アクセント=音を含めた語彙」の知識を問う。つまり、第1問が苦手な場合は語彙力不足で長文が読めていない可能性が高い。
 第2問は「単語・熟語・文法」のいずれかの知識を問う。自分が誤答した原因は単語なのか熟語なのか文法なのか。文法であれば、関係詞なのか、時制なのか、仮定法なのか。復習すべきカテゴリーを明確化し、長文を正確に読むための知識を補強しよう。
 第3問は「文章を読む力」を問う。この問題が苦手な場合は、自分が今読んでいる文章は、何に関する文章で、どのように話が展開されているのか。その流れを押さえながら「読む」ことを意識して復習しよう。

❸第1問〜第3問がとにかく重要!
 第1問〜第3問は、今後の英語人生においても、重要な役割を果たす問題である。強固な基礎力があれば、より高い応用力を身に付けることができる。今、あなたが受験生で長文の点数が安定しないなら、まずは短期集中で上記の対策をしっかりやってみてほしい。対策を終えるころには、今までの長文トレーニングが活かされ、第4問以降も点数が安定するはずである。

また、1年生・2年生も、新学年になる前に、第1問〜第3問の対策を終わらせよう。そうすれば、新学年の授業の理解度が全然違ってくるはずである。センター試験は必ずあなたの力になってくれる。今から、自分の目標に向かって、計画的に進めていってほしい。

今月の言葉 センター試験はイイヤツです!

おおいわ・ひでき●東進ハイスクール・東進衛星予備校の英語科人気講師。大岩先生の明るく楽しい授業で英語アレルギーを克服する生徒が続出!『大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】』(東進ブックス)、『みんなのセンター教科書 英語』(旺文社)など著書も多数。