おしゃれで目立つ、楽しそうなクラスメートたち。輪に入りたいけれど、自分とはノリが違う……高校生記者の仮牧さんは、そんな葛藤の中で、人と話すこと自体が苦手になってしまいました。どうやって壁を乗り越えたのか、打ち明けてもらいました。

おしゃれで目立つ子がうらやましい

私の高校は校則が緩いほう。おしゃれな子が、いい意味で目立ちます。もしスクールカーストがあるとしたら、一軍になりそうな人たちです。彼女たちが楽しそうにしているのを見て、うらやましく思っていました。

そう思っていても自分を変える勇気もなくて……。自分とはノリも趣味も違う。輪に入ることができず、次第にうらやましい気持ちが劣等感に変わっていきました。すると、ノリが合う合わないに関係なく、単純に彼女たちとしゃべることが怖くなりました。

うらやましい気持ちが次第に劣等感に変わっていった(写真はイメージ)

劣等感でしゃべるのが怖くなって

それだけなら、まだよかったのですが、そのうち他人と話すこと自体に苦手意識を持つようになりました。部活の仲間や高校入学以前からの友達など仲がよい子とも、しゃべるのが怖くなってしまいました。

さすがにどうにかしなければいけないと思いつつも、解決策が思い浮かばず、悩んでいるうちにどんどん他人との関わり方がわからなくなっていきました。

そこで、このまま悩んでいてもきりがないからと友達に相談したところ、「しゃべりすぎじゃないって思うことはあるよ」と教えてもらい、それをきっかけに自分について見直すようになりました。

友だちの指摘で、自分について見直すようになった(写真はイメージ)

相手のことを考えて話す大事さに気づき

それまで私は周りが見えていなかったようです。相手のことを考えず、自分の好きなようにしゃべっていました。

気付いてからは、自分のしゃべりたいという欲を少し抑えて、相手の話を聞くよう意識するようになりました。また、他人の意見に対して反射的に反応するのをやめて、きちんと咀嚼してから反応するようにしました。

すると、他人の気持ちが分かるわけではないけれど、以前よりいい関係を築けているように感じ、他人としゃべることに対する苦手意識が少しずつ改善されていきました。

今はまだ、意識しないと以前のようにマシンガントークをしてしまったり、逆に考えすぎて止まったりしてしまうので、早く慣れて自然に実行できるようになりたいと思います。(高校生記者・仮牧=2年)