英国の教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」(THE)は3月25日、日本の国公私立大学のうち278校の「教育力」を独自の基準で測って順位づけする「THE世界大学ランキング日本版2021」を公表した。1位は昨年に続いて東北大学だった。2位には初めて東京工業大学が入った。

世界大学ランキング2021の総合順位上位大学

世界大学ランキングで知られるTHEは2017年から日本版を始め、今回が5度目。世界版が「研究力」を中心に順位付けしているのに対し、日本版は、「教育力」を測ろうとしているのが特徴だ。基準は大きく分けて4分野ある。学生1人あたりの教員比率や教員の資金獲得数などの「教育リソース」、授業の充実度を学生にアンケートするなどした「教育充実度」、企業人事にアンケートするなどした「教育成果」、外国人教員比率などの「国際性」だ。

東北大は、総合点が84.5点。教育成果では2位、教育充実度は5位、教育リソースが15位とバランスよく評価された。東京工業大は、昨年の同率3位から順位を上げた。教育充実度が5位、教育成果が7位と高評価だった。東京大学は昨年に続き3位。教育リソースが4位だった一方で、教育充実度が16位だった。4位は京都大学、5位は大阪大学だった。

10位までを国立大が占めた。私立大で最も上位なのは11位の国際基督教大学で、教育充実度では2位、国際性では3位だった。公立大の最上位は14位の国際教養大学で、教育充実度と国際性がともに1位だった。

教育リソースの1位は東京医科歯科大学、教育成果の1位は京都大学だった。