働いている家族の仕事。近くにいすぎて実はあまりわかっていない…なんてこと、多いのではないでしょうか。今回は、高校生記者のちーちゃんが、県庁で公務員として働いているお姉さんに仕事内容ややりがいについて取材しました。

野生動物から人々を守る専門職

―どんな仕事なの?

県庁職員にもさまざまな仕事があるけれど、私はその中でも野生動物による農林業被害や人身被害を防ぐために、いろいろな業務をする部署にいるよ。

リモート取材の様子。上が高校生記者・ちーちゃん

―どこで、どんな人たちと働いているの?

基本的にはオフィスだよ。でも、時々野生動物の捕獲の現場に行ったり、野生動物による被害が出ている現場に行ったりしてる。猟友会の人や企業の人、市町の職員の人などいろんな人と仕事してるよ。

―1日の流れを教えて。

基本的には朝8時半に出勤して、夕方の5時15分まで働いてるよ。

―この仕事を目指したのはいつ?目指したきっかけを教えて。

目指した時期は大学3年の冬。きっかけは、大学で野生動物の研究をしていくなかで知り合った人からの影響だな。

頻繁に感謝される仕事

―何か技術が必要?

特に絶対ないと困るものはないけれど……私が大学時代に勉強した野生動物の生態などの知識は、ある程度役に立ってると思う。

仕事で使うドローンの操縦を練習しているところ

―やりがいを感じる瞬間は? 

やりがいは、仕事で関わった人に感謝されること。具体的なエピソードとして特にあげるようなことはないけれど、けっこう頻繁に感謝されることはうれしい。

―仕事の厳しさ、大変なところはどんなところ? 

大変なところは、現場で「○○をやってほしい!」と言われることと、決められた予算の範囲でやれることの差を、いかにうまく間を取って仕事を行うかということ。要は費用対効果を高くすることだな。

自分の仕事の結果が目に見えて分かる

―この仕事に向いている人はどんな人?

人と関わるのが好きな人かな。

―この仕事の魅力は何だと思う?

原因と結果が目で見えることだよ。例えば「野生動物によって農作物が食べられてしまった状態」に対して、「柵を設置する」対策を講じて「農作物を食べられなくなった」結果になった……みたいな。

そして、市町村に出向いたときは、実際に地元の人々から直接希望や状況を聞いて、現場の状況を自分の目で見て把握でき、やるべきことを理解した上で対策を練ることができるのも魅力の一つだと思う。

現地で調査中に見つけた鹿の足跡

―この仕事を目指す高校生がやっておいたほうがよいことはある?

興味をもっていれば、特にやることはないかな(笑)。あとは高校生活を普通に満喫した方がいいと思う。

―この仕事をしていてよかったと思うことは?

県が地元に対して有効な対策を提案できて、地元の人に貢献できたなと感じるとき。

―初めてのお給料で買ったものは何?

ブランドの化粧品と仕事用の洋服。

【取材後記】コミュニケーション能力の大事さが伝わってきた

姉の仕事の話は何度か聞いたことがありましたが、少し深く知ることができたと思います。特に姉が何を経験して、どのようなことを「楽しい、うれしい」と感じているのかを知ることができ、意外な答えもあったので新鮮でした。

姉から話を聞く中で、やはり同じ職場の人はもちろん、地元の方々と関わったりするときにコミュニケーション能力が問われるんだなと思いました。高校生で兄や姉が社会人という人はあまりいないかもしれませんが、私は姉からいろいろな刺激をもらってるなと思います。

機会があれば、姉が働いてる姿も見てみたいなと思いました。