みなさんは「ロボカップ」を知っていますか? 自作のロボットを作ってサッカーやダンスをして競う競技で、私は「ロボカップジュニア」に小学校のころから挑戦しています。ロボカップの魅力を10枚の写真と一緒に紹介します。(高校生記者・のんち=2年)

「ロボカップジュニア」とは、自律型、すなわちコントローラーで操作しない、プログラミングによって動くロボットを作って競う大会です。

サッカー、レスキュー、オンステージ(ダンス)の3つのカテゴリーがあり、小学生から19歳までの子たちが、切磋琢磨(せっさたくま)しあっています。

私が参加しているのは世界大会につながる「ワールドリーグ」のサッカーです。地区、県を通過すると、全国大会、その次の世界大会まであります。

ロボカップの魅力はたくさんあります。

うまくいったときの達成感

頭の中にどのようにロボットを動かしたいか思い描きますが、きちんとロボットが動くかは分かりません。ロボット本体に問題があるのか、プログラミングに問題があるのか、正しく見分けるだけでもすごく苦労します。

でも、頭の中のことが現実になったときの達成感がすごく気持ちいいのです!

実際に作ったロボット

情報収集能力が上がる

周りの大人(両親など)にわからないことを聞いても、専門的すぎて答えてもらえない場合が多いです。

そのため、インターネットや書籍からの情報を頼りに自分に必要な情報を探し出す力が上達します。

参考にしている本

コミュニケーション能力が上がる

ロボカップジュニアの試合会場では、選手同士のコミュニケーションが名刺を用いて行われています。

最初の頃は交換するのも緊張してままならなかったのですが、「強いチームの選手にいろいろ聞いてみたい、教えてほしい」と強く思うようになって名刺交換、コミュニケーションも楽しめるようになりました。

対戦した相手の選手のロボット。何を使っているか、どんな工夫をしたか、たくさん情報交換ができました!

学校での勉強がどのように役立つのか知ることができる

ロボットを動かすプログラムを組んだりするときには英語が必要ですし、数学の知識も役に立ちます。

「こんなこと習って何に使うんだろう」と思っていたことが意外と身近な自分の好きな事に使われていることに気付かされます。

そうすると、学校の勉強に興味を持てるきっかけになったりするのです。

三角関数をプログラムに取り入れるときのメモ

計画を立てるのがうまくなる

大会までにロボットを作るには、たくさんの工程があります。いつまでにどの工程を終わらせなければならないのか。どうすれば、その工程をこなせるのか。自分で計画を立てていかなければなりません。

実際に書いた計画のメモ

知識の幅が広がる

勝ちたいと思うと、ただプログラミングができたり、ただ部品と部品を組み立てたりするだけでは駄目なのです。ロボットを組んで動かすにはたくさんの知識が必要です。

自分のしたいことを実現するために、時には3Dプリンターを使い、パーツを自分で作ったりすることもあります。やりたいことが増える分だけたくさんの勉強が必要ですが、達成感も大きくなります。

3Dプリンターと3Dプリンターで実際に作ったセンサを支えるパーツ
 

友達が増える

学校外の活動ですし、大会では県内各地から集まってきたライバルたちと出会います。

全国大会に出場できれば、全国にロボカップ仲間が増えていってすごく楽しいです。

レスキュー部門のロボット。違う部門からも刺激を受けます

自分の世界を広げられる

いろんなところに行き、いろんな人と出会うことができるので、自分の知らなかった世界がどんどん開拓されます。

自分の可能性を広げてくれますし、自分に合ったこと、好きなことも知れるきっかけになると思っています。

オープン大会に出たときの集合写真

勉強することへのモチベーションになる

たくさんの知識を持っていることが、そのまま武器になります。そのため、知識を蓄えておく上限はないですし、自分のできることが増えていき、楽しさが増します。

参考資料

世界を知れる

全国大会には、必ず海外からの招待チームが1チーム来てくれます。日本の上位だけでなく、世界の状況も知れるのです。質問も英語ですることになりますが、それもいい経験になります。

日本にこだわらず世界に目を向ける練習にもなります。

出場したジャパンオープンのステッカーが貼ってある私のパソコン

もし、興味が出てきた方は、YouTubeで「ロボカップジュニア サッカー」で検索してみてください。すごくワクワクしますよ!